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素人園芸解説 -私はこう育てる-

チャ

イメージ

原産地

中国南西部・ベトナム~インドのアッサム地方

ツバキ科

高さ

1~2m

花期

10~11月

【結実】9~10月

形態

常緑低木

別名等

カメリア・シネンシス(学名)/テア・シネンシス(異名)/茶/チャノキ/茶の木/ティー


ダイトウチャ/大頭茶/大東茶/トウチャ/闘茶/タイワンツバキ/台湾椿(いずれもゴードニア・アキシラリス)

日照

西日を避けた戸外の直射日光下(7月上旬~9月上旬は30~50%遮光したほうがよい)。

【補足】耐陰性が強く、多少の日陰なら耐える。

水やり

土の表面が乾けば与える。

肥料

3月、5月、7月、9月に、固形肥料の置き肥。

植え替え

3月上旬~4月中旬、5~6月、9月のいずれか(春に行うとよい)。

【補足】地植え株の移植は難しい。

整姿

花後にできる果実は、取り除いたほうがよい。


【剪定】3月。

それほど樹勢が強くないので、不要な枝を切る程度とする。徒長枝は、先端を切り返して伸びを抑える。生垣などで樹形を優先したいときは、6~9月にも刈り込めるが、その年は花数が減る。

繁殖

【挿し木】3月か、5月下旬~9月上旬。

【取り木】5~6月。

【接ぎ木】3月上旬~4月中旬。

【タネまき】採ってすぐにまく(種皮に傷を付けてからまく)。

耐暑性

とても強いが、強光と乾燥に注意。

耐寒性

やや弱く、暖地以外では室内へ。

解説

  1. 言わずと知れたお茶の木である。ツバキやサザンカと同じ、カメリア属の植物で、姿や扱い方が似ている。刈り込みにとても強く、暖地の生垣によく使われる。
  2. 現在、お茶の材料として最も一般的なのは、「やぶきた」という品種である。
  3. 二種類の変種があり、アッサミカが紅茶用、シネンシスが緑茶用であるらしい。
  4. 紅色花が咲く品種や、斑入り葉の品種もあるが、これらは、観賞専用と考えたほうがよい。
  5. その他、チャとは別種で、一回り大きなダイトウチャ(ゴードニア・アキシラリス)も売られている。ダイトウチャもお茶にできると聞いたことがあるが、属が異なることもあり、未確認。おそらく観賞専用と思われる。

注意点・病害虫

  1. 春の芽出しの時期が晩霜の時期と重なるので、よく霜害を受ける。茶畑に風車が設置されているのは、木の周囲の冷たい空気と、それより上層にある暖かい空気とを攪拌し、新芽に霜が降りるのを防ぐためである。
  2. やや砂質で、弱酸性の土を好む。
  3. チャの重要病害である輪斑病と新梢枯死症には、アミスター20、カスミンボルドー、カッパーシン、ストロビー、ダコニール1000、フロンサイド、ベルクート、ユーパレンなどが有効。
  4. ウイルス病にかかると、新葉が萎縮・変形する。
  5. チャネグサレセンチュウが寄生すると、新葉が萎縮し、利用できなくなる。「やぶきた」が最も一般的な品種となったのは、このセンチュウに抵抗性を持つためらしい。その他、イシュクセンチュウや、サヤワセンチュウなどの被害も受ける。いずれも土壌伝染性なので、古土で栽培しない。

余談

  1. 一般家庭で放任すると、春にだけ新芽が伸びるが、生産地では、刈り込みを行うことで、年に数回、新芽を出させる。5月上旬頃の新芽が一番茶、6月中旬頃の新芽が二番茶、7月下旬頃の新芽が三番茶になる。9月下旬頃の新芽は秋冬茶と呼ぶ。
  2. 自家製のお茶を楽しむには、まず、摘んだ新芽を蒸し、よく手でもんでから乾燥させるとよい。もっと簡単にするなら、摘んだ新芽を陰干しし、軽く煎るだけでもよい。

(※データ:大阪市基準)