エノキ
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原産地
日本(本州~九州)・中国・朝鮮半島
科
ニレ科
高さ
10~25m
花期
4~5月
【結実・黄葉】10~11月
形態
落葉高木
別名等
セルティス・シネンシス(学名)/セルティス・シネンシス変種ジャポニカ(異名)/榎/榎木
エゾエノキ/蝦夷榎(イェッソエンシス)
シネンシス変種ペンデュラ(異名)/シダレエノキ/枝垂榎(いずれもシネンシス品種ペンデュラ)
日照
戸外の直射日光下。
水やり
土の表面が乾けば与える。
肥料
2~3月と、9月に、固形肥料の置き肥。
植え替え
11月中旬~3月下旬。
整姿
【剪定】
冬剪定…植え替えと同時期。
苗木のうちに、一度株元で切り戻しておくと、逆ホウキ型の樹形になる。(芽吹きが良いので、失敗を恐れない。)
夏剪定…6~8月。
新梢を軽く摘芯し、分枝を促す程度。
繁殖
【挿し木・取り木】3月上旬~4月上旬、5月下旬~7月中旬。
【タネまき】採ってすぐにまくか、乾かないよう保存して3~4月にまく。
耐暑性
とても強い。
耐寒性
とても強い(-25℃)。
解説
- 同じ仲間のケヤキと並んで、各地に見事な名木が存在する、日本人になじみ深い木である。樹高が高いため、昔は、「一里塚(一里ごとに作られた盛り土)」に植えられ、道行く人の目印として使われていたらしい。
- 樹高が高いだけでなく、四方に大きく枝を広げ、かなり大きく茂るため、庭木や鉢植えには、あまり向かないと思われる。とはいえ、種から芽吹いたばかりの幼苗は、生長が遅いので、鉢植えにして、観葉植物のように楽しむことができる。
- 春、小さな黄緑色の雄花と両性花を咲かせ、秋に赤褐色の実を付ける。この実は、小鳥の大好物。人間が食べても害はない。鉢植えでは開花結実は望めない。
- 秋になると、見事に黄葉する。
注意点・病害虫
- 国蝶のオオムラサキや、エノキワタアブラムシをはじめ、かなり多くの害虫が付く。
余談
- 関東以南に自生するムクノキは、エノキとは別属の植物である。(学名「アファナンセ・アスペラ」。)しかし、雰囲気や葉の形がよく似ており、見間違いやすい。相違点は、「果実が黒紫色である」、「葉がサンドペーパー並みにざらつく(エノキもざらつくが、ムクノキほどではない)」「葉の縁の全面に鋸歯がある(エノキは鋸歯の無い部分がある」、「葉脈が葉の縁まで通っている(エノキは葉の縁で葉脈が先端方向に曲がる)」、など。エノキと同様、果実が鳥の好物であるため、勝手に生えてくることがある。
(※データ:大阪市基準)