ハギ
イメージ
原産地
日本(沖縄除く)・中国・朝鮮半島・ロシア東部
科
マメ科
高さ
0.5~3m(種類による)
花期
6~10月(種類による)
形態
落葉小低木~低木
別名等
レスペデザ(属名)/萩/ロクメイソウ/シカナグサ/シカナキグサ/鹿鳴草
(※各種の和名・異名はページの一番下にまとめた)
日照
戸外の直射日光下。
【補足】少し耐陰性があるが、なるべく日光に当てる。
水やり
土の表面が乾けば与える(水切れは厳禁)。
肥料
2月、4月、9月に、少量の固形肥料を置き肥(多肥は禁物)。
【補足】マメ科植物なので、窒素(N)は控える。
植え替え
11月中旬~3月中旬(厳寒期は避けたほうがよい)。
【補足】3~4年に一度行う。太い根をなるべく傷付けない。
整姿
【剪定】
冬剪定…植え替えと同時期(早春に行ったほうがよい)。
冬の間に枯れ込んだ部分を切る程度。ミヤギノハギ系は地上部がほとんど枯れ込むので、地際近くまでばっさり切り戻してもよい。
夏剪定…6~7月。
6月上旬~7月中旬頃に、高さ20~30cmまで刈り込んでおくと、その後、あまり大きくならない。(ただし、刈り込む時期が遅いほど、開花も遅くなる。)
繁殖
【挿し木】5月中旬~9月下旬。(なるべく初夏に済ませないと発根率が悪い。挿し穂の2/3ほどを土に埋める「深挿し」にする。水挿しも可能。)
【株分け】植え替えと同時期。
耐暑性
強い。
耐寒性
わりと強い(-10~-25℃)。
解説
- 単に「ハギ」というと、ヤマハギを指す。秋の七草の一つとして知られる。別名の「鹿鳴草」は、文字通り、雄鹿が鳴く時期(秋)に開花するために付いた名らしい。
- とはいえ、多くの種類は、7月頃から咲き始める。サミダレハギ(ミヤギノハギの変種の一つ)のように、6月から咲くものもある。
- もっとも一般的なミヤギノハギや、その変種シロバナハギ、枝に毛が多いケハギ(ミヤギノハギの原種ともいわれる)は、長い枝が枝垂れるため、かなり場所をとる。少しでも小さく仕立てたければ、初夏に刈り込む。冬になると、地上部がほとんど枯れるので、地際でばっさり刈っておく。
- キハギは、幹や枝が太く、木立ち性であるため、この名がある。花は、淡いクリーム色と紅色の複色だが、小さく目立たない。この種類は、冬になってもあまり枝が枯れ込まないが、大きくなりすぎるのを防ぐため、冬に強剪定しておく。
- その他、マルバハギ、ニシキハギ、マキエハギなどがある。これらは、細い枝がよく伸びるが、枝垂れない。なお、ニシキハギの白花品種も「シロバナハギ」「シロハギ」「シラハギ」と呼ばれるので、ミヤギノハギ系のシロバナハギと混同しない。
- 園芸品種が多く、絞り咲きの品種や、斑入り葉の品種などが出回る。よく見かけるのは、ヤマハギ系の「江戸絞り」で、これは、花が淡紅色と白色の複色咲きになる。
- 秋になると、葉が美しく黄葉し、花が終わった後も二度楽しめる。
注意点・病害虫
- 鉢植えには、矮性種のマキエハギやヤクシマハギが向いているが、それ以外の種類も可能である。ミヤギノハギのような大型種でも、鉢植えにすると、小ぢんまりとまとまる。6~7号程度の、やや大きめの鉢に植えると、水切れしにくくてよい。大きく育ちすぎたら、株分け・挿し木などで更新する。
- アブラムシがよく発生する。しかし薬剤に弱い傾向があり、必ず、試しがけをする。
各種の和名・異名
- マルバハギ/丸葉萩/ミヤマハギ/深山萩(いずれもシトロボトリア)
- ツンベルギー変種アルビフローラ(異名)/シロバナハギ/白花萩/シラハギ/白萩(いずれもジャポニカ)
- ソメワケハギ/染分萩(ジャポニカ「ベルシコロール」)
- リウキウエンシス(異名)/ニシキハギ/錦萩/リュウキュウハギ/琉球萩(いずれもジャポニカ「ニッポニカ」)
- ペンデュリフローラ(異名)/ミヤギノハギ/宮城萩/宮城野萩/ナツハギ/夏萩/センダイハギ/仙台萩(いずれもツンベルギー)
- ツンベルギー品種マクランサ(異名)/ケハギ/毛萩/ダルマハギ/達磨萩(いずれもパテンス)
- エゾヤマハギ/蝦夷山萩(ビコロール)
- ヤマハギ/山萩(ビコロール変種ジャポニカ)
- マキエハギ/蒔絵萩(ビルガタ)
- ネコハギ/猫萩(ビロサ)
- キハギ/木萩(ブエルゲリ)
- ツクシハギ/筑紫萩/ニッコウシラハギ/日光白萩(いずれもホモロバ)
- ビコロール変種ヒゴエンシス(異名)/クロバナキハギ/黒花木萩(いずれもメラナンサ)
- ヤクシマハギ/屋久島萩/ベニバナクロバナキハギ/紅花黒花木萩(いずれもメラナンサ品種ロゼア)
(※データ:大阪市基準)