いろんな植物の育て方や知識をご紹介。

素人園芸解説 -私はこう育てる-

ホーリー

イメージ

原産地

北半球の温帯

モチノキ科

高さ

【東洋系】1~5m

【欧米系】5~10m

花期

4~6月

【結実】10~12月

形態

【東洋系】常緑低木

【欧米系】常緑小高木~高木

別名等

イレックス(属名)/ヒイラギモドキ/クリスマスホーリー


(※各種の和名・異名はページの一番下にまとめた)

日照

戸外の直射日光下(酷暑期は西日を避ける)。

【補足】耐陰性があり、多少の日陰なら耐える。

水やり

土の表面が乾けば与える。

肥料

2月、6月、9月に、固形肥料の置き肥。

植え替え

3月中旬~4月中旬、5月中旬~7月中旬、9月上旬~10月中旬のいずれか(春に行うとよい)。

【補足】移植を嫌うので、根が切れた分だけ地上部も剪定し、負担を和らげる。

整姿

【剪定】3~4月か、10月上旬~11月中旬。

いずれも、不要な枝の間引きを中心とし、伸びすぎた枝は、基部2~3節残して切る。(強剪定は、春しか行えないので注意。)生垣などで、樹形を優先したいときは6~7月にも刈り込むが、その年の結実は望めない。


【補足】性別によって剪定の程度が違う点に注意する。

雌株…強剪定すると、1~2年ほど実付きが悪くなるので慎重に。

雄株…雄花が少し咲けばよいので、秋頃、適当に剪定する。

繁殖

【挿し木】6月上旬~7月中旬か、9月中旬~10月上旬。

【取り木・接ぎ木】3月上旬~4月上旬。

【タネまき】採ってすぐにまくか、乾かないよう保存して3月にまく。

耐暑性

強いが、真夏の西日を避ける。

耐寒性

わりと強いが、極寒地では室内へ。

解説

  1. この仲間は、クリスマスの飾りとして有名。赤や黄色の果実がたくさん付き、冬枯れの庭に映える。
  2. 姿や名前などからヒイラギの仲間と思われがちだが、全くの別種である。(ヒイラギはモクセイ科、ホーリーはモチノキ科に属する。)
  3. セイヨウヒイラギ、アメリカヒイラギ、ヒイラギモチ、アマミヒイラギモチの四種類が一般的。前の二種類は、名前が示すように、欧米の植物である。アメリカやヨーロッパで「ホーリー」といえば、この二種のどちらかを指す。一方、後の二種類は、それぞれ、中国原産と、日本の奄美大島原産である。
  4. 上記の四つの原種のほか、近縁種や交雑種、園芸品種などが出回る。ヒイラギモチとアマミヒイラギモチの系統は、あまり大きくならないので、鉢植えに向く。
  5. 園芸品種が多く、「エレガンス」「紅千鳥」などの他、斑入り葉の「エレガンティシマ」「オー・スプリング」「シルバー・キング」や、黄金葉を持つアテヌアタ「サニー・フォスター」、葉が青みがかるメセルベアエ「ブルー・プリンセス」なども人気がある。葉の美しい品種は、果実のない時期でも観賞価値が高い。
  6. 雌雄異株で、雌株にしか果実が付かない。しかし、近くに同種の雄株がなくても、同じモチノキ科植物の雄株があれば結実する。なお、ヒイラギモチ系の園芸品種には、単独で結実するものがあるらしい。
  7. 生垣にもできる。

注意点・病害虫

  1. 丈夫な植物で、土質は特に選ばないが、乾燥地は避ける。

各種の和名・異名

  1. セイヨウヒイラギ/西洋柊/イングリッシュホーリー/コモンホーリー(いずれもアクイフォリウム)
  2. トパルホーリー(アテヌアタ)
  3. アメリカヒイラギ/アメリカンホーリー(いずれもオパカ)
  4. ヒイラギモチ/柊黐/ヒイラギモドキ/柊擬/シナヒイラギ/支那柊/ヤバネヒイラギモチ/矢羽根柊黐/チャイニーズホーリー/ホーンドホーリー(いずれもコルヌタ)
  5. アマミヒイラギモチ/奄美柊黐/アマミヒイラギ/奄美柊/ヒメヒイラギ/姫柊/チャボヒイラギ/矮鶏柊(いずれもディモルフォフィラ)

(※データ:大阪市基準)