ヒペリカム
イメージ
原産地
中国中部~南部・東ヨーロッパ・北米南部~メキシコ
科
オトギリソウ科
高さ
0.5~1m
花期
5~9月(種類による)
【結実】7~10月(種類による)
【紅葉】11~12月
形態
落葉または半常緑小低木~低木
別名等
ヒペリクム(属名)
(※各種の和名・異名はページの一番下にまとめた)
日照
西日を避けた戸外の直射日光下(7月上旬~9月上旬は50%遮光)。
【補足】耐陰性があり、多少の日陰なら耐える。
水やり
土の表面が乾けば与える(多湿にも乾燥にも弱い)。
肥料
3月、7月、9月に、固形肥料の置き肥。
植え替え
3月上旬~4月上旬か、10月下旬~12月上旬(やや寒さに弱いので、春に行うとよい)。
【補足】半落葉性の種類は、6月にも植え替え可能。
整姿
【剪定】2月上旬~3月上旬か、花後すぐ。
樹形が乱れにくいので、あまり必要はない。春に、高さ10~20cm程度まで刈り込むと、その後、形よく茂るが、その年の花数は減る。
繁殖
【挿し木】3月か、5月上旬~7月中旬。
【タネまき】採ってすぐにまくか、乾かないよう保存して3月にまく。
【株分け】植え替えと同時期。
耐暑性
とても強いが、強光と乾燥に注意。
耐寒性
強い(-25℃)が、極寒地では室内へ。
解説
- 「ヒペリカム」とは、この仲間の属名である。薬草として有名なオトギリソウの仲間でもある。庭木としては、花がウメに似たキンシバイと、雄しべが目立つビヨウヤナギの二種類が一般的。
- その他、ビヨウヤナギに似たカリシヌムや、カリシヌムとフロンドスムの交雑種「ヒッドコート」、斑入り葉の品種、黄金葉の品種などがある。
- 最近は、花だけでなく果実も観賞できるアンドロサエムムやイノドルムなどに人気があり、鉢植え・切り花ともに、よく出回る。果実の色が時間の経過とともに変化することが多い。黒紫色の果実をつける「エクセレント・フレア」や、濃紅色の果実をつける「オータム・ブレイズ」などが出回る。
- なお、イノドルムは、アンドロサエムムとヒルシヌムの自然交雑種らしい。
- また、モセリアヌムはキンシバイとカリシヌムの交雑種である。葉に赤やクリーム色の斑が入る「トリコロール」という品種が人気。
注意点・病害虫
- 秋になると紅葉するが、その時期に肥料が効いていたり、春以降の日当たりが悪かったりすると、よい色にならない。とはいえ、強い直射日光を嫌う傾向があり、とかく葉がチリチリに焼けやすいので、夏季は必ず遮光下で育てる。
- 耐寒性はそれなりだが、寒地では、冬に葉を落として休眠する。暖地では半常緑で越冬する。
- さび病に注意。
余談
- 切り花や生け花でおなじみ。水あげもよい。
各種の和名・異名
- コボウズオトギリ/小坊主弟切(アンドロサエムム)
- エンペトリフォリウム変種プロストラツム(エンペトリフォリウム亜種オリガンツムの異名)
- トモエオトギリ/巴弟切(オリンピクム)
- ホソバキンシバイ/細葉金糸梅(ガリオイデス)
- カリキヌム/セイヨウキンシバイ/西洋金糸梅/アーロンズビアード/ローズオブシャロン(いずれもカリシヌム)
- パツルム変種グランディフロルム(コウイッチェンセの異名)
- モノギヌム(異名)/ビヨウヤナギ/美容柳/未容柳/未央柳/ビジョヤナギ/美女柳/ビヨウオトギリ(いずれもシネンセ)
- ロードッペウム(セラストイデスの異名)
- キンシバイ/金糸梅(パツルム)
- ヒデコート(「ヒッドコート」)
(※データ:大阪市基準)