イヌツゲ
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原産地
日本(岩手以南~九州)・朝鮮半島・済州島
科
モチノキ科
高さ
1~6m
花期
6~7月
【結実】10~11月
形態
常緑低木~小高木
別名等
イレックス・クレナタ(学名)/犬黄楊/柞木/ツゲ/黄楊/ヤマツゲ/山黄楊/ニセツゲ/偽黄楊/ジャパニーズホーリー/ボックスリーブドホーリー
クレナタ変種パルドサ(異名)/マメツゲ/豆黄楊/マメイヌツゲ/豆犬黄楊/ハイイヌツゲ/這犬黄楊(いずれもクレナタ「コンベクサ」)
日照
西日を避けた戸外の直射日光下。
【補足】耐陰性が強く、多少の日陰なら耐える。
水やり
土の表面が乾けば与える。
【補足】根が浅く、過度の乾燥に弱い。
肥料
2月と、7月に、固形肥料の置き肥。
植え替え
3月上旬~4月上旬、5月上旬~7月中旬、9月上旬~10月下旬のいずれか(春に行うとよい)。
【補足】根が粗く、植え替えを好まないため、なるべく傷つけない。地植え株の移植は難しい。
整姿
【剪定】3月上旬~4月上旬、5月下旬~8月上旬、10月上旬~11月上旬のいずれか。
年に一度しか剪定しない場合は、6月中旬~7月上旬頃に行う。たいへん剪定に強く、任意に刈り込める。
繁殖
【挿し木】6月上旬~10月中旬。
【タネまき】採ってすぐにまくか、乾かないよう保存して2~4月にまく。
耐暑性
とても強い。
耐寒性
強いが、極寒地では室内へ。
解説
- ツゲ科のツゲによく似るが、ツゲのように役立つ木ではないため、この名がある。(ツゲは、「ツゲの櫛」を始めとするツゲ細工で有名。)葉に斑が入る「黄斑イヌツゲ」や、新葉が黄金色になる品種もある。
- イヌツゲを、単に「ツゲ」と呼ぶこともあり、その場合、本来のツゲ(ツゲ科のツゲ)を「ホンツゲ」と呼んで区別する。なお、イヌツゲは葉が互生(一つの節から一枚ずつ互い違いに付く)だが、本物のツゲは対生(一つの節から二枚向き合って付く)で、両者の区別は容易。
- イヌツゲの変種であるマメツゲは葉が小さめで、木自体もあまり大きくならず、株立ち状(地際から多くの細枝が出る樹形)になる。
- 雌雄異株で、果実は雌株にしか付かない。モチノキ科の庭木としては珍しく、黒紫色の果実を付ける。(モチノキ科庭木類の果実は、たいてい赤色。)
- 刈り込みに大変強く、自由に樹形が作れるため、生垣やトピアリーによく使われる。生長の早い雄木を用いるとよい。
注意点・病害虫
- やや半日陰を好むが、極端に乾燥しなければ、直射日光下でも育つ。
- やや粘土質の土を好む。
- まれに、葉に不規則な黄色い斑点を生じることがある。ウイルスによる斑入りか。
余談
- 雄木の花にはよくニホンミツバチが来る。
- 同じモチノキ属に、アカミイヌツゲという木があるが、イヌツゲの赤実種ではなく、別種の植物である。イヌツゲより葉が大きく、雰囲気がかなり異なる。
(※データ:大阪市基準)