いろんな植物の育て方や知識をご紹介。

素人園芸解説 -私はこう育てる-

カルミア

イメージ

原産地

北アメリカ東部・キューバ

ツツジ科

高さ

1~3m

花期

5~6月

【結実】10~11月

形態

常緑低木

別名等

カルミア・ラティフォリア(学名)/アメリカシャクナゲ/ハナガサシャクナゲ/マウンテンローレル/アメリカンローレル/スプーンノキ/スプーンウッド/カリコブッシュ


アングスティフォリア「ルブラ」(異名)/シープローレル/ラムキル(いずれもアングスティフォリア)

日照

戸外の直射日光下(7月上旬~9月上旬は30~50%遮光したほうがよい)。

【補足】少し耐陰性があるが、なるべく日光に当てる。

水やり

土の表面が乾けば与える(水切れは厳禁)。

肥料

3月、花後すぐ、9月に、固形肥料の置き肥。

【補足】根が弱く、肥料負けしやすいので、多肥にしない。

植え替え

2月下旬~4月上旬、花後すぐ~7月上旬、9月中旬~10月下旬のいずれか。

【補足】根が弱いので、なるべく傷めない。地植え株の移植は難しい。

整姿

花がら摘みを怠ると、タネができ、翌年の花芽が少なくなる。


【剪定】花後すぐ。

あまり樹形が乱れないので、不要な枝を間引く程度。7月下旬以降に強剪定すると、翌年開花しなくなる。


【花芽摘み】9~11月。

花芽が付きすぎた部分があれば、少し間引く。(隔年開花の傾向が強いため、怠ると、開花が一年おきになることがある。)

繁殖

【挿し木・接ぎ木・取り木】3月か、6月下旬~8月上旬(挿し木は深挿しで行うが、発根率が低い)。

【タネまき】採ってすぐにまくか、保存して3~4月にまく。

耐暑性

わりと強い。

耐寒性

強い(-20~-25℃)が、寒地では室内が無難。

解説

  1. 小さな傘を広げたような花を、枝先にたくさん咲かせる。つぼみの形は、お菓子の金平糖(コンペイトウ)に似ている。基本的に丈夫だが、シャクナゲに近い仲間のためか、やや暑さを嫌う傾向がある。
  2. 園芸品種が多く、「オスボ・レッド」「ギャラクシー」「ピンク・チャーム」「フレックス」「レッド・クラウン」などが出回る。花色は、白~濃紅色までいろいろ。花弁に模様の入る品種が多い。

注意点・病害虫

  1. ツツジの仲間なので、開花後に伸びた新梢の先端に、翌年の花芽を付ける。その年に開花しなかった枝から伸びた新梢には花芽がたくさん付くが、開花した枝から伸びた新梢には、あまり花芽が付かない傾向がある。そのため、株が小さいうちは、花数の多い年と少ない年が交互に来る。(ある程度大株に育てば、毎年よく開花する。)
  2. 10~11月頃になると、花芽が多く付いている部分がわかるので、少しつぼみを間引き、株の力を温存させると、毎年一定の花数を確保できる。(小さな株の場合のみ。)
  3. ツツジ科植物なので、酸性で通気性・水はけのよい土を好む。
  4. 病虫害はあまりないが、グンバイムシやハダニの被害を受けることがある。
  5. カルミアの仲間は、かなり危険な有毒植物である。ツツジ科植物は、意外に有毒植物が多いので注意を要する。

余談

  1. 根からスプーンが作れるとかで、「スプーンの木」とも呼ばれるらしい。

(※データ:大阪市基準)