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素人園芸解説 -私はこう育てる-

ロニセラ

イメージ

原産地

東アジア・北アメリカ東部・北アフリカ・ヨーロッパ~ロシア西部

スイカズラ科

高さ

2~5m(つる性)

花期

4~10月(種類による)

【結実】8~11月(種類による)

形態

常緑~半落葉つる性木本

別名等

(※各種の和名・異名はページの一番下にまとめた)

日照

戸外の直射日光下。

【補足】耐陰性が強く、多少の日陰なら耐えるが、花付きは悪くなる。

水やり

土の表面が乾けば与える(水切れは厳禁)。

肥料

3月、6月、9月に、固形肥料の置き肥。

植え替え

2月上旬~4月上旬か、6月。

【補足】3年に一度行う。

整姿

つるが旺盛に伸びるので、しっかり誘引する。


【剪定】

冬剪定…2月上旬~3月下旬。
不要なつるを切り戻す(強剪定も可能)。

初夏剪定…5~6月。
伸びすぎたつるを適当に切り戻す程度。

繁殖

【挿し木】5月下旬~9月上旬。

【タネまき】採ってすぐにまく。

耐暑性

とても強い。

耐寒性

強い(-15~-25℃)が、防寒しないと枯れ込む。

解説

  1. ロニセラの仲間はとても多く、常緑性~落葉性まであり、つる性の種類と低木になる種類に分かれる。代表種は、常緑でつる性のニオイニンドウ(ハニーサックル)とスイカズラで、この二種類はハーブとしても知られる。
  2. ニオイニンドウは北アフリカ・ヨーロッパ~ロシア西部原産。名前の通り、赤い筒状の花に芳香がある。また、「ハニーサックル」の別名通り、花に蜜が多い。
  3. スイカズラは日本全国に自生する。つるが良く伸び、絡み付きながらよじ登る。やはり花の奥に蜜があり、吸うことができるため、この名で呼ばれる。最初は白い花が、次第に黄色に変わるため、「金銀花」の別名がある。
  4. 同属のツキヌキニンドウは、枝が葉を突き抜けているように見えるので、この名がある。北アメリカ原産で、明治時代中期に渡来した。
  5. 果樹のハスカップ(クロミノウグイスカグラ)も、このロニセラの仲間である。北海道が主産地であることからわかるように、耐寒性が非常に強い半面、耐暑性が無い。つる性にはならず、樹高1~2m程度の低木である。前年枝の先端付近から伸びた新梢に開花結実するが、授粉樹が無いと収穫量が少ない。挿し木とタネまき、株分けで殖やす。
  6. さらに、庭木として植栽されるヒョウタンボクも、やはりロニセラの仲間である。こちらもつる性ではなく、高さ1.5m前後の落葉低木。スイカズラと同様、白い花が時間とともに黄色く変化すため、別名「金銀木」とも呼ばれる。初夏に、ヒョウタン型をした赤い果実ができるが、非常に強い毒性を持つため、決して口にしてはならない。

注意点・病害虫

  1. この仲間はよくつるが伸びるが、登はん力(物に絡み付いて登っていく力)が無い種類が多く、フェンスなどに這わせたければ、人の手で誘引する。トレリスやフェンス、あんどん仕立てなどお好みで。

余談

  1. スイカズラは生薬としておなじみ。花や葉を乾燥させた煎じ液を服用する。鎮痛・利尿作用あり。また、ニオイニンドウの赤い筒状花はポプリに最適。ハーブティーにもできるが、内服しないほうがよいらしい。
  2. 「ニンドウ(忍冬)」は、この仲間の生薬名で、冬でも葉が残り、寒さに耐えているように見えることから。

各種の和名・異名

  1. ハナニンドウ/花忍冬/イヌニンドウ/犬忍冬(いずれもアフィニス)
  2. イタリカ(アメリカナの異名)
  3. ヤマウグイスカグラ/山鶯神楽/ヤマウグイスカズラ/山鶯葛(いずれもグラシリペス)
  4. ウグイスカグラ/鶯神楽/ウグイスカズラ/鶯葛(いずれもグラシリペス変種グラブラ)
  5. ハスカップ/クロミノウグイスカグラ/黒実鶯神楽/クロミノウグイスカズラ/黒実鶯葛(いずれもカエルレア)
  6. スイカズラ/吸葛/キンギンカ/金銀花/ニンドウ/忍冬/ミツバナ/蜜花/スイバナ/吸花/ジャパニーズハニーサックル(いずれもジャポニカ)
  7. ツキヌキニンドウ/突抜忍冬/トランペットハニーサックル(いずれもセンペルヴィレンス)
  8. アルタイヒョウタンボク(タタリカ)
  9. スカーレットトランペットハニーサックル(ブロウニー)
  10. ハニーサックル(ヘックロッティー)
  11. ニオイニンドウ/匂い忍冬/洋種スイカズラ/ウッドバイン/ハニーサックル/コモンハニーサックル(いずれもペリクリメヌム)
  12. カプリフォリウム・モロウィー(異名)/ヒョウタンボク/瓢箪木/キンギンボク/金銀木(いずれもモロウィー)

(※データ:大阪市基準)