いろんな植物の育て方や知識をご紹介。

素人園芸解説 -私はこう育てる-

ニレ

イメージ

原産地

日本・台湾・中国東北部・朝鮮半島

ニレ科

高さ

【ハルニレ】10~30m

【アキニレ】10~15m

花期

【ハルニレ】3~5月

【アキニレ】9月

【黄葉】いずれも10~11月

形態

落葉高木

別名等

ウルムス(属名)/楡/エルム


(※各種の和名・異名はページの一番下にまとめた)

日照

戸外の直射日光下。

水やり

土の表面が乾けば与える。

肥料

2~3月と、6月に、固形肥料の置き肥。

植え替え

11月中旬~3月下旬(なるべく年内に行う)。

整姿

【剪定】

冬剪定…植え替えと同時期。
苗のうちに、一度株元まで刈り込んでおくと、株立ち樹形に育つ。(かなり強く刈り込んでも回復する。)

夏剪定…6~7月。
新梢を軽く摘芯すると、分枝して株姿がよくなる。

繁殖

【取り木】5~6月。

【根伏せ】3月上旬~4月上旬、6月上旬~7月中旬。

【タネまき】採ってすぐにまくか、乾かないよう保存して3~4月にまく。

耐暑性

とても強い。

耐寒性

とても強い。

解説

  1. ケヤキと同属の植物で、アキニレとハルニレの二種類が一般的。いずれも街路樹によく使われる。
  2. 単に「ニレ」といえば、ハルニレを指す。北海道に多い木で、沖縄には自生がない。
  3. アキニレは、中部以西に自生し、秋に開花するためこの名がある。盆栽にもよく使われ、新芽、黄葉ともに美しい。5~7月に摘葉(葉を全て取る)をすると、再度美しい新葉が楽しめるが、木にはダメージになる。
  4. 開花後、タネが熟するのが早い。風で飛び散るので、周囲に雑草のように生えることがある。

注意点・病害虫

  1. 湿気のある砂質土を好む。
  2. 葉に虫こぶができやすい。

余談

  1. ニレ類と同属のオヒョウという木の樹皮からは、繊維が採れる。その繊維で織った布は「アツシ」と呼ばれ、アイヌの民族衣装「オピウ」の材料となる。和名の「オヒョウ」は、そこから来ているらしい。(オヒョウは「アツシ」という別名も持つ。)ちなみに、オヒョウは北海道だけでなく、九州まで広く自生する。

各種の和名・異名

  1. アメリカニレ/アメリカンホワイトエルム(いずれもアメリカナ)
  2. セイヨウハルニレ/西洋春楡/オウシュウハルニレ/欧州春楡(いずれもグラブラ)
  3. ニレ/楡/ハルニレ/春楡(いずれもダビディアナ変種ジャポニカ)
  4. アキニレ/秋楡/イシゲヤキ/ニレケヤキ/カワラケヤキ/チャイニーズエルム(いずれもパルビフォリア)
  5. ユウゼンケヤキ(パルビフォリア「ユウゼン」)
  6. ノニレ/野楡/シベリアンエルム(いずれもプミラ)
  7. オウシュウニレ/欧州楡/ヨーロッパニレ/イギリスハルニレ/イングリッシュエルム(いずれもプロセラ)
  8. ダッチエルム(ホランディカ)
  9. カルピニフォリア(異名)/スムースリーブドエルム(いずれもミノール)
  10. アングスティフォリア(ミノール亜種アングスティフォリアの異名)
  11. アングスティフォリア変種コルヌビエンシス(ミノール品種コルヌビエンシスの異名)
  12. オヒョウ(ラシニアタ)

(※データ:大阪市基準)