イワウチワ
イメージ
原産地
日本(東北~中国地方東部)
科
イワウメ科
高さ
3~10cm
花期
4~5月
形態
多年草
別名等
ショーティア・ユニフローラ(学名)/岩団扇/ニッポンベルズ
(※その他の種類の和名・異名はページの一番下にまとめた)
日照
戸外で10~30%遮光(7月上旬~9月上旬は50~70%遮光)。
【補足】越冬中は直射日光下でもよい。
水やり
土の表面が乾けば与える(水切れは厳禁)。
【補足】高い空中湿度も必要とする。
肥料
3月、5月、10月に、10~14日に一度の液肥。
植え替え
2月上旬~3月上旬か、10月上旬~11月中旬(秋のほうがよい)。
【補足】2年に一度行う。
整姿
地温と湿度を保つため、表土にコケを敷くか、マルチングする。
繁殖
【株分け】植え替えと同時期。
【挿し芽】4~6月(あまり一般的でない)。
【タネまき】採ってすぐにまく。
耐暑性
とても弱い。
耐寒性
とても強い(-25℃)が、防寒する。
解説
- 冷涼地の岩場や林床に生える、可憐な野草である。高山植物のイワウメの仲間で、耐暑性が無く、暖地・平地での栽培は不可能ではないものの、寿命は短い。
- 光沢のある丸い葉を密に茂らせ、桜のような淡桃色の花を一輪ずつ咲かせる。自生地によって、葉の形に多少の変異がある。
- 東北に自生するオオイワウチワは、葉が大型なので、この名がある。性質は同じ。
注意点・病害虫
- 岩生植物なので、半日陰のロックガーデン向き。乾燥と高温に弱く、普通の鉢植えでは、やや栽培しにくい。水はけ・水持ちの良い肥沃な用土で植え、表土にハイゴケを敷くか、水ゴケなどでマルチングして、湿度を高める。
- ただし、植え土が変わるのを好まないため、購入時に植えられていた用土と同じ物を作って植え込んだほうが無難。
余談
- よく似たイワカガミは、イワカガミ属(スキゾコドン属)に分類される。北海道~九州まで自生し、イワウチワよりひと回り大きく、花が数輪ずつかたまって咲く。変種に、オオイワカガミやコイワカガミがある。栽培方法はイワウチワに準じるが、高山植物としての性質が強く、栽培難易度がさらに高い。
- ユキノシタ科のヒマラヤユキノシタも、「イワウチワ」「オオイワウチワ」の別名を持つが、こちらは、何の関係もない別種の植物である。別ページで解説済み。
各種の和名・異名
- トクワカソウ/徳若草(ユニフローラ変種オルビクラリス)
- コイワウチワ/小岩団扇(ユニフローラ変種カントエンシス)
- オオイワウチワ/大岩団扇(ユニフローラ変種ユニフローラ)
イワウチワ属ではない種類。
- ショーティア・ソルダネロイデス(異名)/イワカガミ/岩鏡/フリンジベル/フリンジドガラックス(いずれもスキゾコドン・ソルダネロイデス)
(※データ:大阪市基準)