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素人園芸解説 -私はこう育てる-

カラマツソウ

イメージ

原産地

日本・台湾・朝鮮半島南部・中国・ヒマラヤ・サハリン・アジア南西部~スペイン東部・ピレネー・ギリシャ

キンポウゲ科

高さ

5~150cm(種類による)

花期

5~9月(種類による)

形態

宿根草

別名等

タリクトルム(属名)/唐松草/落葉松草


(※各種の和名・異名はページの一番下にまとめた)

日照

西日を避けた戸外の直射日光下(7月上旬~9月上旬は50%遮光)。

水やり

土の表面が乾けば与える。

肥料

3~6月と、9~10月に、二週間に一度の液肥、または少量の固形肥料を置き肥。

植え替え

3月上旬~4月中旬か、10月(夏に葉が枯れたら、8月中に行う)。

【補足】1~2年に一度行う。

整姿

特に無し。

繁殖

【株分け】植え替えと同時期。

【タネまき】採ってすぐにまくか、保存して2~3月にまく。

耐暑性

やや弱く、真夏は半休眠状態。

耐寒性

とても強い(-30℃)が、凍らせない。

【外国産の種類】やや弱く(-5℃)、必ず防寒する。

解説

  1. 花弁が無く、雄しべの形が、マツの一種であるカラマツの葉を思わせるので、この名がある。北半球に広く分布し、種類が多い。花色は、白、黄緑、桃、紅など。
  2. 日本産の種類には、アキカラマツ、アポイカラマツ、オオカラマツ、シキンカラマツ、シギンカラマツ、チャボカラマツ、ツクシカラマツ、ナガバカラマツ、ノカラマツ、ヒレフリカラマツ、ミヤマカラマツ、ミョウギカラマツ、ヤクシマカラマツなどがある。草丈の高いものが多いが、アポイカラマツ、ツクシカラマツ、チャボカラマツ、ヤクシマカラマツは矮性種である。
  3. よく見かけるツクシカラマツは、名前に反し、筑紫地方には自生しない。来歴は不詳だが、ムラサキカラマツとヤクシマカラマツの自然交雑種という説がある。タネができにくく、繁殖は株分けのみ。この仲間では最も丈夫で育てやすい。
  4. 外国産の種類には、イトハカラマツ、キバナカラマツ、コハスバカラマツ、タイカカラマツ、タイワンバイカカラマツ、タカサゴカラマツ、ナンコカラマツ、フジイロカラマツ、オリエンタル、チェリドニイ、ツベロスム、ディプテロカルプムなどがある。外国産の種類は、花に花弁(正確にはガク片)を持つものが多い。
  5. キバナカラマツなど草丈の高い種類は地植えにも向く。強い西日の当たらない、乾燥しすぎない場所がよい。

注意点・病害虫

  1. 日本産の種類は一部、暑さに弱いものがあり、暖地では開花しないことがある。外国産の種類は、耐暑性のある丈夫な種類が多いが、反面、やや寒さに弱いものがある。
  2. 耐暑性のある種類でも、真夏はほぼ生育が停止する。種類によっては、葉が大部分枯れ込むが、涼しくなれば、また茂り始めるので、枯れたと思い込んで処分しない。
  3. やや石灰分を好む。
  4. ハダニが付きやすいので注意する。

余談

  1. 若芽やつぼみが食用になるらしい。が、とかく有毒植物の多いキンポウゲ科に属するだけに、慎重に。
  2. 名前の似たバイカカラマツは、キンポウゲ科バイカカラマツ属に属する。カラマツソウとは別属だが、葉の形がよく似ている。北アメリカ原産の一属一種の植物で、名前の通り、花がウメの花に似て美しい。花色や花型が豊富で、品種が多い。別ページで解説済み。

各種の和名・異名

  1. アクイレギフォリウム(異名)/カラマツソウ/唐松草(いずれもアクイレギフォリウム変種インターメディウム)
  2. マンセンカラマツ(アクイレギフォリウム変種シビリクム)
  3. シギンカラマツ/紫銀唐松(アクタエフォリウム)
  4. ヒメカラマツ/姫唐松(アルピヌム変種スティピタツム)
  5. ナガバカラマツ/長葉唐松/ホソバカラマツ/細葉唐松(いずれもインテグリロブム)
  6. ムラサキカラマツ/紫唐松(ウチヤマエ)
  7. タカサゴカラマツ/高砂唐松(ウルバイニー)
  8. ツクシカラマツ/筑紫唐松(キウシアヌム)
  9. タイカカラマツ/大花唐松(グランディフロルム)
  10. ハスノハカラマツ/蓮葉唐松(コレアヌム)
  11. コハスバカラマツ/小蓮葉唐松(コレアヌム変種ミノール)
  12. エゾカラマツ/蝦夷唐松(サハリネンセ)
  13. キカラマツ/黄唐松/ノカラマツ/野唐松(いずれもシンプレックス変種ブレビペス)
  14. インテグリロブム変種ヤクシメンセ(異名)/ヤクシマカラマツ/屋久島唐松(いずれもツベリフェルム変種ヤクシメンセ)
  15. フジイロカラマツ/藤色唐松(ディフューシフロルム)
  16. ディプテロカルプム(異名)/オオシキンカラマツ/大紫錦唐松(いすれもデラバイ)
  17. ヘンシカラマツ(デラバイー「アルブム」)
  18. ミヤマカラマツ/深山唐松(フィラメントスム変種テネルム)
  19. イトハカラマツ/糸葉唐松(フォエニクラセウム)
  20. キバナカラマツ/黄花唐松(フラブム)
  21. ミユキカラマツ(ペタロイデウム)
  22. オオカラマツ/大唐松/コカラマツ/小唐松(いずれもミヌス変種スティペラツム)
  23. アキカラマツ/秋唐松(ミヌス変種ヒポレウクム)
  24. ナンコカラマツ/南湖唐松(ルベッセンス)
  25. シキンカラマツ/紫錦唐松(ロシェブルニアヌム)

(※データ:大阪市基準)