カヤラン
イメージ
原産地
日本(岩手南部以南~九州)・中国南部・済州島
科
ラン科
高さ
3~10cm
花期
3~5月
形態
多年草(着生植物)
別名等
スリックスペルムム・ジャポニクム(学名)/サーコキルス・ジャポニクム(異名)/榧蘭
ハガクレナガミラン(ファンタスティクム)
日照
4月上旬~11月上旬の生育期は、戸外で10~30%遮光(7月上旬~9月上旬は50~70%遮光)。
越冬中は、室内の日当たり(暖地なら戸外で霜除け)。
水やり
生育期は、土の表面が乾けば与える(着生している株は、全体が乾けば与える)。越冬中は、ごく控えめに。
【補足】一年を通じて空中湿度を高く保つ。
肥料
5~9月に、二週間に一度、1500~2000倍に薄めた液肥を施す。
植え替え
4月上旬~5月上旬。
【補足】3年に一度行う。腐った根は取り除き、生きた根は切らない。
整姿
特に無し。
繁殖
【株分け】植え替えと同時期(株分かれしにくく、あまり一般的でない)。
耐暑性
強い。
耐寒性
わりと強いが、寒地では室内が無難。
解説
- 日本特産種の野生ラン。葉の形が、カヤの木の葉に似るというのでこの名がある。カヤの木に好んで着生するわけではなく、他の木にも付く。
- 春、黄色い小花が穂状に数輪ずつ咲く。なかなか美しいが、一~二日でしぼんでしまう。
- 同属のハガクレナガミランは、台湾周辺などに自生する暖地性の種類である。こちらは必ず室内で越冬させる。
注意点・病害虫
- 茎がほふくしながら長く伸び、途中からもよく発根してへばりつくため、ヘゴやコルクなどに付けて育てた方が育てやすい。寒地以外では、庭木に付けることも可能。
- ヘゴなどに付ける際は、葉の間に水が溜まらないよう、必ず下向きに付ける。生育が遅く、なかなかくっつかないが、水ゴケとテグス糸などで固定して気長に待つ。
- それなりに乾燥に耐えるものの、あまりに乾く場所ではいじけてしまい、育たない。空中湿度と通風に気をつける。栽培難度は高くないが、育てやすいランではないようで、いつの間にか消えることも。
余談
- 名前と姿が似ているベニカヤランは、別属の植物である。名前に「ベニ」と付いているが、花が紅色なわけではなく、葉に赤っぽい斑点がある。別名「マツラン」。
(※データ:大阪市基準)