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素人園芸解説 -私はこう育てる-

コンギク/ノコンギク

イメージ

原産地

日本(本州~九州)・東アジア~インド

キク科

高さ

40~60cm

花期

8~12月

形態

多年草

別名等

アスター・アゲラトイデス亜種オバツス(学名)/アスター・ミクロセファルス亜種オバツス(異名)/ノコンギク/野紺菊


(※その他の種類の和名・異名はページの一番下にまとめた)

日照

戸外の直射日光下。

水やり

土の表面が乾けば与える。

肥料

3月上旬~6月下旬と、花後すぐに、固形肥料の置き肥。

【補足】窒素(N)は控えめに。できれば真夏も葉面散布肥料を与える。

植え替え

3月上旬~4月中旬か、10月下旬~11月下旬(春のほうがよい)。

【補足】なるべく毎年行う。

整姿

7月までに1~3回ほど摘芯し、草丈を抑える。

繁殖

【挿し芽】4月下旬~7月上旬か、9月(晩春~初夏が最適期)。

【株分け】植え替えと同時期。

【タネまき】採ってすぐにまくか、保存して3月にまく。

耐暑性

とても強い。

耐寒性

とても強い(-25℃)。

解説

  1. いわゆる野菊の一種で、日当たりの良い乾き気味の場所に生える。花色は、淡青~淡紫色まで幅がある。
  2. ノコンギクのうち、花色が濃い選抜品種を「コンギク」と呼ぶ。その他の園芸品種には、濃紫色花の「夕映」や、紅色花の「桃山」などがある。
  3. 変種に、エゾノコンギク、オビトケコンギクなどがある。オビトケコンギクは、花弁が筒状になり、先端がスプーンのような形になった面白い種類。
  4. やはり野菊の一種であるヨメナとそっくりで、花期も同じなので、よく混同される。なお、ノコンギクはアスター属(シオン属)だが、ヨメナはカリメリス属(ヨメナ属)の植物で、属が異なる。
  5. また、ノコンギクは乾き気味の場所を好むが、ヨメナは湿った場所を好む。また、ノコンギクの茎葉には短毛があり、触るとザラザラするが、ヨメナの茎葉には、毛がほとんどない。さらに、ノコンギクの花は直径2.5cmほどだが、ヨメナの花はやや大きく直径3cmほどある。
  6. さらに、ノコンギクの果実には、5mm前後の長い毛(冠毛)がある。また、ノコンギクは、ヨメナより花数が多い。
  7. キクと同様、花期までに老化が進み、下葉が枯れやすい。できれば毎年晩春に挿し芽をし、株を若返らせてから咲かせたい。
  8. 同じ仲間に、オキナワギク、ゴマナ、サワシロギク、シオン、タカネコンギク、ダルマギク、ハコネギクなどがある。余談だが、同属のシラヤマギクは、別名を「ムコナ(婿菜)」という。花色は白。

注意点・病害虫

  1. 冬はロゼットで越冬する。寒冷地では地上部が全て枯れるが、耐寒性は十分に強いので、心配は要らない。
  2. うどん粉病に注意。

余談

  1. ノコンギクの若葉は食用になるものの、やや苦みが強い。なお、よく似たヨメナの若葉は味がよく、天ぷらやおひたしなどに適する。

各種の和名・異名

  1. チョウセンノコンギク/朝鮮野紺菊(アゲラトイデス)
  2. エゾノコンギク/蝦夷野紺菊(いずれもアゲラトイデス亜種オバツス変種エゾエンシス)
  3. コンギク/紺菊(アゲラトイデス亜種オバツス品種ホルテンシス)
  4. シロヨメナ/白嫁菜(アゲラトイデス変種アゲラトイデス)
  5. ユウガギク/柚香菊(イイヌマエ)
  6. カワラノギク(カントエンシス)
  7. ウラギク/浦菊/ハマシオン/浜紫苑(いずれもトリポリウム)
  8. ハコネギク/箱根菊(ビスシダルス)
  9. タカネコンギク/高嶺紺菊(ビスシダルス変種アルピナ)
  10. イソカンギク/磯寒菊/カンヨメナ/寒嫁菜(いずれもプセウド-アサグレイイ)
  11. オキナワギク/沖縄菊(ミヤギイ)
  12. オビトケコンギク/帯解紺菊/チョクザキヨメナ/猪口咲嫁菜(いずれもエゾノコンギクの園芸品種)

(※データ:大阪市基準)