いろんな植物の育て方や知識をご紹介。

素人園芸解説 -私はこう育てる-

オミナエシ

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原産地

日本(北海道~九州)・中国・朝鮮半島・シベリア東部

スイカズラ科(またはオミナエシ科)

高さ

50~100cm

花期

8~10月

形態

宿根草

別名等

パトリニア・スカビオシフォリア(学名)/女郎花/敗醤/女敗醤/黄花敗醤/アワバナ/粟花/ボンバナ/盆花/オミナメシ


(※その他の種類の和名・異名はページの一番下にまとめた)

日照

戸外の直射日光下(酷暑期は西日を避ける)。

【補足】少し耐陰性があるが、なるべく日光に当てる。

水やり

土の表面が乾けば与える(乾き気味に管理)。

【補足】過湿にかなり弱いので注意。雨に当てると病気が出やすく、突然枯れることもある。

肥料

4~5月と、10月に、少量の固形肥料を置き肥(多肥は禁物)。

【補足】地植えなら、無肥料で差し支えない。

植え替え

2月下旬~4月中旬か、9月下旬~11月上旬(春のほうがよい)。

【補足】1~3年に一度行う。

整姿

草丈を低く抑えたければ、7月までに1~2回摘芯しておく。(早生品種は、開花にひびくので、摘芯や切り戻しを行わない。)

繁殖

【株分け】植え替えと同時期(春のほうがよい)。

【タネまき】3月上旬~5月下旬か、9月下旬~10月下旬(秋まきすると開花が翌々年になる)。

耐暑性

わりと強いが、過湿に注意。

耐寒性

とても強い(-30℃)。

解説

  1. 秋の七草の一つ。非常に耐寒性が強く、やや寒地向きの植物である。暖地ではどうしても寿命が短くなるので、数年おきに株分けやタネまきで更新する。
  2. 品種によって開花期が異なり、初夏から咲き始める早生種~晩秋に咲く晩生種まである。葉に斑が入る品種もある。
  3. よく出回っているのは、草丈が低いタマガワオミナエシの改良品種らしい。
  4. 海岸に生えるハマオミナエシは、オミナエシの変種で、草丈が低め。
  5. タカネオミナエシは、北海道以北に自生する種類で、草丈が10cm前後と低い。コキンレイカは北関東以北に自生する、やや高山性の種類で、草丈30~50cm。チシマキンレイカはさらに小さく、草丈10cm前後。いずれも寒地向き。
  6. 花が白いオトコエシも、育て方は同じ。オミナエシより毛深く大型で、ランナーでよく殖える。時にオミナエシとの雑種ができることがあり、「オトコオミナエシ」と呼ばれる。花色は白~淡黄緑色。

注意点・病害虫

  1. どちらかというと、水はけの良いやせ地を好む。肥料は少なめに。
  2. 連作を嫌う。

余談

  1. 水あげがよく、切り花にできる。が、時間が経つにつれ、強い悪臭(腐った豆醤の臭いといわれる)が漂うので、切る前によく考える。「敗醤」などという別名があるのは、この悪臭のためである。なお、植え替えの際に根を傷付けても、少し臭いがする。
  2. ドライフラワーや押し花にする場合も、やはり悪臭が出るので、それなりの覚悟が必要。近年は、臭いの少ない品種が切り花として流通している。
  3. オトコエシにも悪臭があり、「男敗醤」と呼ばれる。
  4. オミナエシ、オトコエシともに、根を化膿や腫れ物の薬に用いる。若い葉や芽は、ゆでて水にさらし、食用にする。

各種の和名・異名

  1. チシマキンレイカ/千島金鈴花/タカネオミナエシ/高嶺女郎花(いずれもシビリカ)
  2. コキンレイカ/小金鈴花/ハクサンオミナエシ/白山女郎花(いずれもトリロバ変種トリロバ)
  3. パルマタ(異名)/キンレイカ/金鈴花(いずれもトリロバ変種パルマタ)
  4. オトコエシ/男郎花/男敗醤/白花敗醤/トチナ/チメクサ(いずれもビロサ)

(※データ:大阪市基準)