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素人園芸解説 -私はこう育てる-

タツナミソウ

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原産地

日本(本州~九州)・朝鮮半島・中国・インドシナ半島

シソ科

高さ

5~50cm(種類による)

花期

4~9月(種類による)

形態

多年草

別名等

スクテラリア・インディカ変種パルビフォリア(学名)/コバノタツナミ/小葉立浪/コバノタツナミソウ/小葉立浪草/ビロードタツナミ/天鵞絨立浪/ビロードタツナミソウ/天鵞絨立浪草


(※その他の種類の和名・異名はページの一番下にまとめた)

日照

戸外の直射日光下(酷暑期は西日を避ける)。

【補足】耐陰性があり、多少の日陰なら耐える。

水やり

土の表面が乾けば与える(水切れは厳禁)。

肥料

3~4月と、9月中旬~10月下旬に、固形肥料の置き肥、または10~14日に一度の液肥。

【補足】窒素(N)は控えめに。

植え替え

3月上旬~4月中旬か、9月下旬~10月下旬。

【補足】1~2年に一度行う。

整姿

花がらをまめに摘み取れば、開花期が長くなる。茂りすぎれば適当に間引く。(ただし、ばっさり刈り込んだりすると、ショックで枯れることがある。)

繁殖

【株分け】植え替えと同時期(春のほうがよい)。

【挿し芽】6月上旬~7月中旬。

【タネまき】2月下旬~5月下旬か、8月下旬~10月下旬(タネまき後、約1年で開花する)。

耐暑性

とても強い。

耐寒性

強い。

解説

  1. 名前の由来は、花穂の形が、立ち上がった波頭を思わせるため。よく栽培されるのは、コバノタツナミという種類。花の色は、紅色~白色まで濃淡に幅がある。
  2. 近縁種のシソバタツナミは、西日本に自生し、名前の通り、シソに似た葉を持つ。大きめの葉は紫色を帯び、葉脈に沿って白くなっているので、観賞価値が高い。よく似た種類に、東日本に自生するトウゴクシソバタツナミソウがある。
  3. その他、エゾタツナミソウ、オカタツナミソウ、タツナミソウ、デワノタツナミソウ、ヤマタツナミソウなどがある。
  4. タツナミソウの仲間には、他に、「オオタツナミソウ」「ブルーファイアー」などの名前で呼ばれる、青紫色の美しい花を咲かせる種類がある。中国南部原産とされ、「スクテラリア・アモエナ」ともいわれるが、正式な学名は不明。栽培容易だが耐寒性が弱く、越冬中は最低5℃を保ちたい。
  5. また、コスタリカ~ブラジル原産のコスタリカナも、属名の「スクテラリア」の名で流通する。赤やピンクなど、熱帯の植物らしい華やかな花色が特徴。これも栽培容易だが寒さに弱く、冬は最低10℃欲しい。

注意点・病害虫

  1. コバノタツナミは、どちらかというと小型の植物なので、小さめの平鉢で大株作りにした方が、見映えがする。なお、それ以外の種類は、やや草丈が高くなる。
  2. やや酸性土を嫌うので、植え付け用土を石灰で調整する。
  3. この仲間は丈夫で手がかからない植物だが、種類によっては、周辺にタネを飛ばして勝手に殖える。

各種の和名・異名

  1. トウゴクシソバタツナミソウ/東国紫蘇葉立浪草(アブレビアタ)
  2. タツナミソウ/立浪草(インディカ)
  3. モシニアナ(異名)/王様の木/女王様の木(いずれもコスタリカナ)
  4. ナミキソウ./浪来草(ストリギロサ)
  5. アツバタツナミソウ/厚葉立浪草/オオバタツナミソウ/大葉立浪草(いずれもツシメンシス)
  6. コガネバナ/黄金花(バイカレンシス)
  7. オカタツナミソウ/丘立浪草(ブラキスピカ)
  8. エゾタツナミソウ/蝦夷立浪草(ペキネンシス変種ウスリエンシス)
  9. ヤマタツナミソウ/山立浪草(ペキネンシス変種トランシトラ)
  10. ホナガタツナミソウ/穂長立浪草(マエカワエ)
  11. シソバタツナミ/紫蘇葉立浪(ラエテビオラセア)

(※データ:大阪市基準)