いろんな植物の育て方や知識をご紹介。

素人園芸解説 -私はこう育てる-

ヤブレガサ

イメージ

原産地

日本(本州~九州)・朝鮮半島

キク科

高さ

20~120cm

花期

6~8月

形態

宿根草

別名等

シネイレシス・パルマタ(学名)/破れ傘/カラカサグサ/ウサギノカサ


ホソバヤブレガサ/細葉破れ傘(アコニティフォリア)
タンバヤブレガサ/丹波破れ傘(アコニティフォリア変種ロンギレピス)

日照

西日を避けた戸外の直射日光下(7月上旬~9月上旬は50%遮光)。

【補足】耐陰性が強く、多少の日陰なら耐える。葉の少ない植物なので、葉焼けなどで傷めないよう注意。

水やり

土の表面が乾けば与える。

【補足】葉が大きいので、水切れに注意。

肥料

4~5月と、9~10月に、固形肥料の置き肥。

植え替え

3月上旬~4月上旬か、9月下旬~11月上旬。

【補足】根詰まりしやすいので、なるべく毎年行う。長い根を絶対に切らない。

整姿

特に無し。

繁殖

【株分け・根伏せ・根挿し】植え替えと同時期(春に行うとよい)。

【タネまき】結実率は低いが、タネができれば、採ってすぐにまくか、保存して3月にまく(発芽するのは春)。

耐暑性

強い。

耐寒性

とても強い(-25℃)。

解説

  1. 名前の通り、春に出る新芽の形が、破れた傘を思わせる。栽培はきわめて容易。亀甲模様の斑入り品種などもある。
  2. 株が若いうちは、たった一枚の葉が土から直接伸びているだけである。成株にならないと葉数が増えず、花も咲かない。
  3. 庭があれば地植えが一番。株が若い間は、上記のように葉が一枚しかなく殺風景だが、そのまま3年ほど据え置き栽培すれば、見事な大株になり、花もたくさん咲く。ただ、どちらかというと地味な花で、あまり美しいとはいえない。
  4. ホソバヤブレガサも栽培方法は同じ。こちらは傘の破れ方がさらにひどい。

注意点・病害虫

  1. 春、小鉢に植えられた株が出回るが、本来1m以上になる大型の多年草なので、最低でも5号以上の鉢に植えたい。太く長い根をたくさん持つため、浅鉢は避ける。

余談

  1. 新芽は山菜として知られる。高さ10cm程度に育ったのものを天ぷらなどにするが、アクが強い。近縁のモミジガサのほうが美味。
  2. この仲間は、双子葉植物でありながら、タネから発芽した幼苗に子葉(双葉)が一枚しかないという、面白い特徴がある。

(※データ:大阪市基準)