いろんな植物の育て方や知識をご紹介。

素人園芸解説 -私はこう育てる-

アスチルベ

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原産地

日本(沖縄除く)・中国・中央アジア・北アメリカ

ユキノシタ科

高さ

20~180cm(種類による)

花期

5~9月(種類による)

形態

宿根草

別名等

アスチルベ・アレンジー(学名)/ショウマ/升麻


アケボノショウマ/曙升麻(桃花品種の総称)
(※その他の種類の和名・異名はページの一番下にまとめた)

日照

西日を避けた戸外の直射日光下(7月上旬~9月上旬は50%遮光)。

【補足】耐陰性があり、多少の日陰なら耐える。

水やり

土の表面が乾けば与える(湿った場所を好むので、水切れは厳禁)。

【補足】乾燥に弱いが、過湿も嫌う。

肥料

4月と、花後すぐに、固形肥料の置き肥。

植え替え

3月上旬~4月下旬か、10月上旬~11月上旬(春のほうがよい)。

【補足】鉢植えは1~2年、地植えは3~5年に一度行う。浅植えを好む。

整姿

花が色褪せたら花茎を切る。

繁殖

【株分け】植え替えと同時期(一株3芽程度とし、あまり細かく分けない)。

【タネまき】3月中旬~5月下旬か、9月下旬~10月下旬。

耐暑性

わりと強いが、強光と乾燥に注意。

耐寒性

とても強い(-30℃)。

解説

  1. 「アスチルベ」とは、この仲間の属名である。園芸上は、単に「アスチルベ」というと、東アジアに自生する複数の原種から作られた園芸品種群を指す。品種が豊富で、花色は、白~桃~紅赤色など。高性種から矮性種まである。
  2. これらの改良親となった原種は、日本にも多数自生する。そのため、アスチルベの仲間は、日本に気候に比較的適しており、育てやすい。(ただし、暖地では夏に枯れやすい傾向がある。)
  3. アカショウマは、根茎が赤いためにこの名がある。花は赤ではなく、クリーム色。ただ、ウスベニアカショウマは、花が淡い紅色を帯びる。

注意点・病害虫

  1. ユキノシタ科の植物だけに、強い直射日光と水切れに弱い。特に鉢植えは要注意。

余談

  1. 切り花にもできるが、水あげが悪く、すぐに花穂の先端が垂れる。
  2. アスチルベは、和名を「ショウマ」というが、この名前は、キンポウゲ科のサラシナショウマの漢方名でもある。サラシナショウマの若芽は山菜として知られ、ゆでて水に晒し、食用にする。(※ここで取り上げているアスチルベは食用にならない。)なお、キンポウゲ科には他に、ルイヨウショウマや、レンゲショウマという植物もある。
  3. アスチルベと同じユキノシタ科には、他に、キレンゲショウマという植物がある。また、メギ科にはトガクシショウマ、バラ科にはヤマブキショウマという植物がある。ヤマブキショウマも若芽が食用になる。

各種の和名・異名

  1. ツンベルギー変種コンゲスタ(異名)/トリアシショウマ/鳥足升麻(オドントフィラ)
  2. ジャポニカ亜種グラベリマ/ツンベルギー変種テレストリス(いずれも異名)/ヤクシマショウマ/屋久島升麻(いずれもグラベリマ)
  3. コヤクシマショウマ/小屋久島升麻(グラベリマ変種サクサティリス)
  4. アワモリショウマ/泡盛升麻/アワモリソウ/泡盛草(いずれもジャポニカ)
  5. ヒトツバショウマ/一つ葉升麻(シンプリシフォリア)
  6. アカショウマ/赤升麻(ツンベルギー変種ツンベルギー)
  7. フジアカショウマ/富士赤升麻(ツンベルギー変種フジサネンシス)
  8. チダケサシ/乳茸刺/乳蕈刺(ミクロフィラ)

(※データ:大阪市基準)