アヤメ
イメージ
原産地
日本(沖縄除く)・シベリア・ロシア南東部・朝鮮半島・中国東北部
科
アヤメ科
高さ
30~60cm(種類による)
花期
5~6月
形態
多年草
別名等
イリス・サンギネア(学名)/イリス・オリエンタリス/イリス・エクストレムオリエンタリス(いずれも異名)/文目/菖蒲
シベリアンアイリス/シベリアアヤメ(いずれもサンギネアとシビリカの交配系統の総称)
(※その他の種類の和名・異名はページの一番下にまとめた)
日照
戸外の直射日光下(酷暑期は西日を避けたほうがよい)。
【補足】耐陰性があり、多少の日陰なら耐える。
水やり
土の表面が乾けば与える(乾き気味に管理)。
肥料
3月、花後すぐ、9月に、固形肥料の置き肥。
植え替え
3月下旬~花後すぐか、10月上旬~11月中旬(花後すぐが最適期)。
【補足】2~3年に一度行う。エヒメアヤメは移植を嫌うので注意。
整姿
特に無し。
繁殖
【株分け】植え替えと同時期。
【タネまき】採ってすぐにまく。
耐暑性
とても強い。
耐寒性
とても強い(-25~-30℃)。
解説
- 日本には「アヤメ」と名の付く植物が複数あるが、本物のアヤメは、ここで取り上げたイリス・サンギネア、ただ一種類である。花弁の基部にある複雑な網目模様(「文目(あやめ)」)が、最大の特徴。白花種もある。丈夫で育てやすく、まったく手がかからない。
- 近縁の三寸アヤメは、名前の通り、草丈が10cm前後しかなく、鉢植え向き。花の大きさは、普通のアヤメより一回り小さい程度。耐寒性はアヤメと同等。
- 中国地方と四国・九州に自生する、草丈が10cm前後のエヒメアヤメや、地中海沿岸~西アジア原産で、3~4月に咲くカンザキアヤメなどは、アヤメによく似ているが、別種である。同様に栽培できるが、カンザキアヤメは中性~ややアルカリ性の土、エヒメアヤメは山野草専用土などに植えたほうがよい。これらはアヤメより寒さに弱い(-10℃)。
- 中部地方以北に自生するヒオウギアヤメも、アヤメと同様に扱えるが、こちらは湿地性のため、水切れさせないように栽培する。名前の通り、花がアヤメ、葉がヒオウギに似ている。山地性の植物なので、暖地では夏に暑がる。
- 「シベリアンアイリス」は、アヤメと、近縁のコアヤメなどを交配して作られた園芸品種群の総称である。豪華な花で、花色が豊富。
注意点・病害虫
- この仲間は連作を嫌い、庭に長年植えっぱなしにすると、いつの間にか消えて無くなる。定期的な植え替えを怠らない。
各種の和名・異名
- スティロサ(異名)/カンザキアヤメ/寒咲菖蒲/ウィンターアイリス/アルジェリアンアイリス/アルジェリアンウィンターアイリス(いずれもウングィクラリス)
- シロアヤメ/白菖蒲(サンギネア品種アルビフローラ)
- キリシマシロアヤメ/霧島白菖蒲(サンギネア変種キリシメンシス)
- クルマアヤメ(サンギネア品種ステラタ)
- サキガケアヤメ/魁菖蒲(サンギネア「サキガケ」)
- ウスイロアヤメ/薄色菖蒲(サンギネア変種パリディフローラ)
- ツンベルギー/カマヤマ(いずれも異名)/カマヤマアヤメ/カマヤマショウブ/蒲山菖蒲(いずれもサンギネア変種ビオラセア)
- コアヤメ/小菖蒲(シビリカ)
- ヒオウギアヤメ/檜扇菖蒲/緋扇菖蒲(セトサ)
- カナダヒオウギアヤメ(セトサ亜種カナデンシス)
- ナスヒオウギアヤメ/那須緋扇菖蒲(セトサ変種ナスエンシス)
- キリガミネヒオウギアヤメ/霧ヶ峰緋扇菖蒲(セトサ変種ホンドエンシス)
- ホクリョウアヤメ/北陵菖蒲(タイフィフォリア)
- イトバアヤメ/糸葉菖蒲(テヌイフォリア)
- ミナリアヤメ/実成り菖蒲/クリスマスアイリス(いずれもフォエチディッシマ)
- サンギネア変種プミラ(異名)/ナンキンアヤメ/南京菖蒲/チャボアヤメ/矮鶏菖蒲/三寸アヤメ(いずれもプミラ)
- ネジアヤメ/マンシュウアヤメ/満州菖蒲(いずれもラクテア)
- マンシュウアヤメ/満州菖蒲(ルテニカ)
- マンシュウコアヤメ/満州小菖蒲(ルセニカ変種ユニフロラ)
- エヒメアヤメ/愛媛菖蒲/タレユエソウ/誰故草(いずれもロッシー)
- シガアヤメ(サンギネアとセトサの交雑種)
(※データ:大阪市基準)