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素人園芸解説 -私はこう育てる-

ユーパトリウム

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原産地

アフリカ中部~南東部・北アメリカ東部・西インド諸島

キク科

高さ

20~200cm

花期

7~10月

形態

宿根草

別名等

(※各種の和名・異名はページの一番下にまとめた)

日照

戸外の直射日光下。

【補足】耐陰性があり、多少の日陰なら耐える。

水やり

土の表面が乾けば与える。

肥料

3~4月と、10月に、固形肥料の置き肥。

植え替え

3月上旬~4月上旬か、10月上旬~11月中旬(春のほうがよい)。

整姿

地下茎ではびこるので、適当に間引く。切り戻しをする場合は、6月までに済ませないと開花にひびく。

繁殖

【挿し芽】4月下旬~7月上旬か、9月。

【株分け】植え替えと同時期。

【タネまき】3月下旬~5月上旬か、9月中旬~10月下旬。

耐暑性

とても強い。

耐寒性

強いが、寒地では防寒する。

解説

  1. この仲間は以前、ユーパトリウム属の植物として一つにまとめられていた。しかしその後、いくつかの種類がアゲラティナ属とコノクリニウム属に移された。そのため、この仲間は、アゲラティナ属、コノクリニウム属、ユーパトリウム属、の三属から構成される。
  2. とはいえ、どの属も、性質や草姿が似通っており、栽培上はあまり気にする必要がない。
  3. 秋の七草の一つであるフジバカマに近縁である。種類によっては、葉に香りを持つ。なお、フジバカマはユーパトリウム属に属する。
  4. 普通、「ユーパトリウム」の名で売られている植物は、コノクリニウム属の、コエレスティヌムという種類である。「青色フジバカマ」と呼ばれる青花種のほか、白花や淡紅色花の種類もある。春まき一年草のアゲラタムにそっくりだが別種。アゲラタムよりも暑さ寒さに強く、丈夫で育てやすい。
  5. 葉が濃茶色をした「チョコレート」は、アゲラティナ属に属するアルティッシマの園芸品種である。花色は白。
  6. プルプレウム(マクラツム)は、ユーパトリウム属に属する。草丈2mに達する大型種で、「スイート・ジョー・パイ」とも呼ばれる。紅紫色の花房も大きく、見ごたえがある。葉に香りがあり、根を薬用に用いることから、ハーブとしても扱われる。
  7. やはりハーブとして知られる「ヘンプ・アグリモニー」も、ユーパトリウム属の植物である。「ヘンプ」とは麻(大麻)のことだが、姿が似ているためそう呼ばれるだけで、関係はない。

注意点・病害虫

  1. 優しげな草姿に似合わず、地下茎ではびこり、周囲の植物を駆逐することがある。こぼれダネでも殖える。

余談

  1. 切り花に最適。

各種の和名・異名

アゲラティナ属の種類。

  1. アメリカフジバカマ(アロマティカ)
  2. ユーパトリウム・アルティッシムム/ユーパトリウム・アゲラトイデス/ユーパトリウム・ウルティシフォリウム/ユーパトリウム・ルゴスム(いずれも異名)/ミストフラワー/マルバフジバカマ(いずれもアルティッシマ)

コノクリニウム属の種類。

  1. ユーパトリウム・コエレスティヌム(異名)/ミストフラワー/西洋フジバカマ/青色フジバカマ/青花フジバカマ/宿根アゲラタム/ハーディアゲラタム(いずれもコエレスティヌム)

ユーパトリウム属の種類。

  1. ヒマワリヒヨドリ(オドラツム)
  2. ヘンプ・アグリモニー(カンナビヌム)
  3. フジバカマ/藤袴/香草/蘭草/香水蘭/カオリグサ(いずれもジャポニクム)
  4. イアンティヌム(ソルディダムの異名)
  5. カピリフォリウム(フォエニクラセウムの異名)
  6. マクラツム(異名)/スイート・ジョー・パイ/ジョー・パイ・ウィード/ムラサキヒヨドリバナ(いずれもプルプレウム)
  7. ミクランツム/ウェインマンニアヌム(いずれもリグストリヌムの異名)

(※データ:大阪市基準)