宿根カスミソウ
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原産地
ヨーロッパ中部~東北部・コーカサス・シベリア・南アフリカ・中央アジア
科
ナデシコ科
高さ
10~120cm(種類による)
花期
4~8月(種類による)
形態
多年草
別名等
ジプソフィラ・パニクラタ(学名)/宿根霞草/カスミソウ/霞草/ベビーズブレス/ムレナデシコ/コゴメバナ/コゴメナデシコ/ハナイトナデシコ
(※その他の種類の和名・異名はページの一番下にまとめた)
日照
戸外の直射日光下(7月上旬~9月上旬は30~50%遮光したほうがよい)。
水やり
土の表面が乾けば与える(乾き気味に管理)。
肥料
3月下旬~6月上旬と、9月中旬~10月下旬に、少量の固形肥料を置き肥、または二週間に一度の液肥。
【補足】窒素(N)は控えめに。
植え替え
3月下旬~5月上旬か、9月下旬~11月下旬。
【補足】直根性で移植を嫌うので、根を傷つけない。
整姿
草丈が高い種類は支柱を立てる。切り戻しは、6~7月か、9月下旬~11月上旬に行う。(必ず葉を残しながら切るよう心がけ、木質化した部分まで切るような強剪定はしない。)
繁殖
【挿し芽】4月下旬~7月上旬か、9月中旬~10月中旬(初夏のほうがよい)。
【タネまき】3月中旬~6月上旬か、9月下旬~10月下旬(秋のほうがよい)。
耐暑性
やや弱い。
耐寒性
強いが、霜除けする。
解説
- カスミソウの仲間は、多年草種と一年草種に分かれる。切り花の添え花としてよく使われるのは、白い小花を咲かせる多年草の「宿根カスミソウ」である。
- 宿根カスミソウには一重咲きと八重咲きがある。一般的なのは、八重咲き品種の「ブリストルフェアリー」である。矮性品種の「フェスティバルスター」もある。株が古くなると根元から木質化し、半低木状となって貫禄が出る。
- やはり多年草のレペンス「ロゼア」は、一重の桃色花を咲かせる。セラスチオイデスは、紅色の線模様が入った白い小花を付ける。いずれも矮性で、茎が這うように広がる。夏の蒸れに弱い。
- 一年草種は、一重咲きが多い。こんもりと茂り、淡紅色の小花を咲かせるムラリス「ガーデンブライド」や「ジプシー」、切り花向きで、紅色花のエレガンス「クリムソン」、大きな白花を付けるエレガンス「コベントガーデン」、紅色花の「ディープローズ」などがある。いずれも、タネから簡単に育てられる。
- 花に、やや鼻をつく匂いがある。
注意点・病害虫
- 「ジプソフィラ」という属名は、「石灰を好む」という意味らしい。属名が示す通り、この仲間は石灰岩大地に自生しており、弱アルカリ性の土を好む性質がある。そのため、植え付け前の石灰散布は、ほぼ必須。
- 連作は好ましくない。
- 比較的タネの寿命が長く、古いタネでも発芽する。
- うどん粉病にかかることがある。害虫はアブラムシやヨトウムシに注意。
- 犬猫が食べると中毒を起こす。ナデシコ科の植物は、意外にも、有毒植物が数種類混じっているので注意を要する。
余談
- 切り花のほか、ドライフラワーにも重宝する。
各種の和名・異名
- 赤花カスミソウ(エレガンス「クリムソン」)
- コベントガーデンマーケット(エレガンス「コベントガーデン」)
- オノエマンテマ/カーペットカスミソウ(いずれもセラスチオイデス)
- ピレネー宿根カスミソウ(レペンス)
- ピンクベイビー(レペンス「ロゼア」)
(※データ:大阪市基準)