いろんな植物の育て方や知識をご紹介。

素人園芸解説 -私はこう育てる-

イチハツ

イメージ

原産地

中国中央部~南西部・ミャンマー北部

アヤメ科

高さ

30~60cm

花期

4~5月

形態

多年草

別名等

イリス・テクトルム(学名)/一八/一初/一初草/コヤスグサ/子安草/ウォールフラッグ/ジャバニーズルーフアイリス

日照

西日を避けた戸外の直射日光下(7月中旬~9月上旬は50%遮光)。

【補足】耐陰性があり、多少の日陰なら耐える。

水やり

土の表面が乾けば与える。

【補足】本来は湿り気を好むが、乾燥にも強い。

肥料

3月、花後すぐ、10月に、固形肥料の置き肥。

植え替え

花後すぐか、10月上旬~11月上旬(花後すぐが最適期)。

【補足】3年に一度行う。作業時、葉は1/3~1/2に切り詰める。

整姿

ときどき枯れた下葉を取る。

繁殖

【株分け】植え替えと同時期。

【タネまき】採ってすぐにまく。

耐暑性

とても強い。

耐寒性

わりと強い。

解説

  1. 他のアイリス類に先駆けて開花するというので、この名がある。垂れ下がった花弁の中央に、小さな毛状の突起があるのが特徴。丈夫でよく殖える。
  2. 白花種や斑入り葉の品種もある。ただし、斑入りの品種の斑は開花後に消える。(「後暗み」という。)
  3. たまに園芸店などで、「イチハツ」として売られている白花の植物は、イチハツではなく、別種のニオイイリス(別ページで解説済み)である。ニオイイリスは、ジャーマンアイリスの白花にそっくりで、ハーブとして知られる。これも花期が早く、イチハツとほぼ同時期に咲く。

注意点・病害虫

  1. 昔は、大風・火事を防ぐまじないとして、茅葺き屋根の上に植えられることがあった。種小名の「テクトルム」にも、「屋根に生える」という意味があるらしい。
  2. 鉢植えでは花付きが悪く、地植え向きの植物といえる。
  3. 日向でも半日陰でもよく育ち、水はけが良ければ土質も選ばない。ただし、酸性の土は嫌う。

余談

  1. 根茎を乾燥させたものを「鳶尾根」と呼び、薬用に用いる。

(※データ:大阪市基準)