カキツバタ
イメージ
原産地
日本(沖縄除く)・シベリア東部・中国東北部・朝鮮半島
科
アヤメ科
高さ
40~90cm
花期
4~6月(品種によっては秋にも咲く)
形態
多年草
別名等
イリス・ラエビガタ(学名)/杜若/燕子花/貌佳草/カキツ/カオバナ/カオヨグサ/カオヨバナ
キンカキツバタ(ミヌトオーレア)
コカキツバタ/スミレカキツバタ/チベットアヤメ(いずれもルテニカ)
日照
戸外の直射日光下。
水やり
土の表面が乾ききる直前に与える(湿地性の植物なので、水切れは厳禁)。
【補足】真夏は、ごく浅い腰水にするとよい。一年中、鉢を水に沈めておくか、水の漏れない容器に直接土を入れて植えてもよい(水深は5cm程度)。
肥料
3月、花後すぐ、9~10月に、固形肥料の置き肥(土中に埋め込む)。
【補足】水中では肥料の分解が早いので、一度に施す量を少なめとし、回数を多くする。有機質肥料は、施しすぎると腐敗し、根を傷めるので注意。施肥が過剰になると、アオミドロなどがはびこり、水が汚れる。
植え替え
花後すぐか、10月上旬~10月下旬(寒冷地以外では、花後すぐに行うのが原則)。
【補足】太い根茎がはみ出すので、1~3年に一度行う。植え替え時、葉を1/2~1/3に切り詰め、植え傷みを防ぐ。
整姿
特に無し。
繁殖
【株分け】植え替えと同時期。
【タネまき】採ってすぐにまく(乾かさないよう注意)。
耐暑性
とても強いが、乾燥に注意。
耐寒性
とても強い(-20~-30℃)。
解説
- 昔、この花の汁を擦りつけて布を染めていたことから、「書き付け花」と呼ばれたらしい。それが転じて、「カキツバタ」の和名が付いたという。園芸品種がいくつかあり、いずれも濃い青紫色の清楚な花を咲かせる。花命は短い。
- 四季咲きの品種や、白花の品種、葉に白い斑が入る品種などもある。生長はかなり早い。
- 名前の似たキンカキツバタやコカキツバタは、カキツバタとは別種である。栽培方法はアヤメに準じる。
注意点・病害虫
- 水生植物なので、水切れさせないよう注意する。腰水にするか、鉢ごと水を入れたバケツなどに沈めて栽培するのが無難。睡蓮鉢に直接土(荒木田土など)を入れて植え込んでもよい。
- とはいえ、カキツバタは、スイレンやハスほどには水を欲しがらない。水切れさえ起こさなければ、普通の鉢や土に植えても育つ。その場合は、原種のカキツバタよりも、改良の進んだ園芸品種のほうが適する。
- 水に沈めて栽培する場合は、水を腐らせないよう注意する。ボウフラの発生源にもなるので、夏は頻繁に水を替える。珪酸塩白土(商品名「ミリオン」)を網袋などに詰めて沈めておくと、水が腐らないのでおすすめ。
(※データ:大阪市基準)