いろんな植物の育て方や知識をご紹介。

素人園芸解説 -私はこう育てる-

アマドコロ/ナルコユリ

イメージ

原産地

日本(沖縄除く)・中国・朝鮮半島

キジカクシ科(またはクサスギカズラ科・スズラン科・ユリ科)

高さ

15~60cm

花期

5~6月

形態

宿根草

別名等

【アマドコロ】ポリゴナツム・オドラツム変種プルリフロルム(学名)/甘野老/イズイ/カラスユリ/キツネノチョウチン/ソロモンズシール

【ナルコユリ】ポリゴナツム・ファルカツム(学名)/ナルコユリ/鳴子百合/ナルコラン/鳴子蘭/エミクサ


(※その他の種類の和名・異名はページの一番下にまとめた)

日照

戸外で0~30%遮光(7月上旬~9月上旬は50%遮光)。

【補足】耐陰性が強く、かなりの日陰でも耐える。

水やり

土の表面が乾けば与える。

肥料

3月と、9月に、固形肥料の置き肥。

植え替え

2月下旬~4月上旬か、10月上旬~11月中旬(春のほうがよい)。

【補足】鉢植えは1~2年、地植えは3~5年に一度行う。

整姿

地下茎で広がるので、適当に間引く。

繁殖

【株分け】植え替えと同時期(春のほうがよい)。

耐暑性

強い。

耐寒性

とても強い(-25℃)。

解説

  1. この二種類の植物は姿が似るが、アマドコロは葉幅が広く、一箇所に1~2個の花を付ける。一方、ナルコユリは葉が細長く、一箇所に3~5個の花を付ける。また、アマドコロは茎が角張っており、ナルコユリの茎は丸い。
  2. 切り花などで、「ナルコユリ」「ナルコラン」の名で売られている斑入りの植物は、アマドコロの斑入り品種である。茶花にもされる。
  3. 同じ仲間に、ヒメイズイやワニグチソウなどがあり、いずれも山野草として好まれる。栽培方法は同じでよい。

注意点・病害虫

  1. いずれも、やや日陰の、乾き気味の土でよく育つ。日なたでは草丈が低くなる。
  2. ウイルス病にかかると、葉に妙な縞模様が入るので、抜き取り処分する。
  3. 春、ヒゲナガクロハバチの幼虫がよく付く。名前の通り真黒なイモムシで、体長は2~2.5cmほど。放置すると葉が無くなる。

余談

  1. いずれも、乾燥させた根茎を焼酎に漬け、薬用酒を作る。滋養強壮に。
  2. アマドコロの根茎と若芽は食用になる。アマドコロという名は、「甘いトコロ(ヤマノイモ)」の意であるらしい。

各種の和名・異名

  1. ワニグチソウ/鰐口草(インボルクラツム)
  2. 斑入りアマドコロ(オドラツム変種プルリフロルム「バリエガツム」)
  3. ウスギワニグチソウ/薄黄鰐口草(クリプタンツム)
  4. カナリクラツム/コンムタツム/ギガンテウム(いずれも異名)/グレートソロモンズシール(いずれもビフロルム)
  5. ラティフォリウム(ヒルツムの異名)
  6. ヒメイズイ(フミレ)
  7. オオナルコユリ/大鳴子百合(マクランツム)
  8. ミヤマナルコユリ/深山鳴子百合(ラシアンツム)

(※データ:大阪市基準)