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素人園芸解説 -私はこう育てる-

除虫菊

イメージ

原産地

南西アジア・コーカサス

キク科

高さ

45~100cm

花期

5~8月

形態

多年草または二年草

別名等

タナセツム・シネラリーフォリウム(学名)/ピレスルム・シネラリーフォリウム(異名)/ムシヨケギク/虫除菊/シロバナジョチュウギク/白花除虫菊/シロバナムシヨケギク/白花虫除菊/ダルマチアンクリサンセマム


ピレスルム・ロゼウム/クリサンセマム・コクシネウム(いずれも異名)/アカバナジョチュウギク/赤花除虫菊/アカバナムシヨケギク/赤花虫除菊/アカムシヨケギク/コモンピレスルム/ペルシャジョチュウギク(いずれもコクシネウム)

日照

戸外の直射日光下(7月上旬~9月上旬は50%遮光したほうがよい)。

水やり

土の表面が乾けば与える(乾き気味に管理)。

肥料

4~5月と、9月に、少量の固形肥料を置き肥(多肥にしない)。

植え替え

3月か、10月上旬~12月上旬。

整姿

草丈が高くなるので、支柱を立てたほうが安定する。

繁殖

【挿し芽】5月上旬~6月下旬か、9月中旬~10月下旬。

【株分け】植え替えと同時期。

【タネまき】3月上旬~6月上旬か、10月上旬~11月中旬。(タネをまく前に、湿った紙などに包んで密封し、一週間ほど冷蔵庫に入れる「冷蔵処理」を行う。春まきの開花は翌年、秋まきの開花は翌々年になる。)

耐暑性

弱い。

耐寒性

【赤花ジョチュウギク】とても強い(-30℃)。

【白花ムシヨケギク】わりと強い(-10℃)。

解説

  1. 白花を咲かせるシネラリーフォリウム(白花ムシヨケギク)と、桃~赤花を咲かせるコクシネウム(赤花ジョチュウギク)、の二種類がある。
  2. シネラリーフォリウムは、花に駆虫成分のピレトリンを含み、蚊取り線香の原料となったことで知られる。一方、コクシネウムは、ピレトリンの含有量が少なく、もっぱら観賞用である。園芸品種の「ロビンソン」シリーズが知られる。

注意点・病害虫

  1. 多年草だが、高温多湿に弱く、古株ほど夏に枯れやすいので、春まきの二年草扱いされることが多い。多年草扱いする場合も、2~3年をめどに、タネまきなどで株を更新する。
  2. 耐暑性に難がある反面、耐寒性は強い。
  3. タネの発芽適温は15℃前後と低めである。高温下ではまったく発芽しないので、まき時に注意する。まく前に、タネを湿らせて冷蔵庫に入れる「冷蔵処理」を行うと、よく発芽する。
  4. 発芽後の初期生育が遅いので、間引きや定植を急がない。

余談

  1. 切り花に最適。
  2. ピレトリンは、昆虫類に対して神経毒として作用するが、人畜には無毒である。最近は、「パイベニカ」を始め、ピレトリンを主な有効成分とする殺虫剤が増えている。

(※データ:大阪市基準)