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素人園芸解説 -私はこう育てる-

シュウカイドウ

イメージ

原産地

中国の山東省~マレー半島

シュウカイドウ科

高さ

20~60cm

花期

8~10月

形態

春植え球根または宿根草

別名等

ベゴニア・グランディス亜種エバンシアナ(学名)/ベゴニア・エバンシアナ/ベゴニア・グランディス(いずれも異名)/秋海棠/ヨウラクソウ/瓔珞草


ヤツデシュウカイドウ/八手秋海棠(ペダティフィダ)

日照

4月上旬~11月上旬の生育期は、戸外で0~30%遮光(7月上旬~9月上旬は50~80%遮光)。
休眠期は、日光に当てなくてよい。

【補足】耐陰性が強く、かなりの日陰でも耐える。

水やり

生育期は、土の表面が乾けば与える(湿った場所を好むので、水切れは厳禁)。休眠期は、ごく控えめに。

肥料

春の元肥の他、6月と、8月に、小量の固形肥料を置き肥。

【補足】地植えなら、特に施さなくても支障はない。

植え替え

3月上旬~4月下旬、5号鉢に1球。

【補足】深さ3cm、地植えは深さ5cmで10~20cm間隔。2~3年に一度行う。

整姿

草丈を低く抑えたければ、高さ20cm程度の頃に摘芯し、分枝させる。真夏は株元をマルチングし、乾燥や地温の上昇から守る。

繁殖

【ムカゴ採取】採ってすぐに植え付ける。

【タネまき】4~5月(土はかけない)。

耐暑性

わりと強いが、蒸れに注意。

耐寒性

強い(-10~-20℃)が、寒地では防寒し、凍らせない。

解説

  1. 名前は、秋に咲くカイドウ(海棠)の意。ベゴニアの仲間では最も耐寒性・耐暑性・耐陰性に優れる。(冬は-20℃が限界。)江戸時代に日本に渡来して以降、各地に帰化している。
  2. 品種が少なく、普通種以外には、花が白い「白花シュウカイドウ」や、葉の裏が濃紅色になる「裏紅シュウカイドウ」がある程度。
  3. 葉に茶色の剛毛がある「虎耳シュウカイドウ」や、葉がヤツデのような形をした「八手シュウカイドウ」は、同じベゴニア属ではあるが、ここで取り上げたシュウカイドウとは別種である。中国南部~東南アジアには、「○○シュウカイドウ」という名前で呼ばれるベゴニア属の原種が多数自生している。これらは半耐寒性なので注意。

注意点・病害虫

  1. 一度植え付けたら、2~3年ほどそのまま据え置く。環境がよければ、ムカゴが自然に落ち、勝手にどんどん殖える。
  2. 丈夫な植物だが、真夏の通風が悪いと枯れる。強い直射日光が当たらず、風通しがよく、適度な湿り気のある場所を好む。
  3. 地下に小さな球根を持ち、休眠期に掘り上げて保存することが可能。その場合、バーミキュライトなど清潔な土に埋め込み、過度の乾燥から守る。鉢植えならそのまま乾かし、春を待つ。なお、春の発芽が早いので、植え付けは早めに。
  4. コガネムシに注意。根ばかりか、球根までかじられることがある。

余談

  1. ベゴニアの仲間は、葉の形が左右非対称になっているのが最大の特徴である。ハート型の葉を持つ種類が多く、しかも、片側だけが大きく発達しているため、花言葉は「片思い」。

(※データ:大阪市基準)