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素人園芸解説 -私はこう育てる-

ウインターコスモス/ビデンス

イメージ

原産地

北アメリカ南部~メキシコ・中南米

キク科

高さ

20~100cm(種類による)

花期

6~12月(種類による)

形態

宿根草

別名等

ビデンス(属名)


(※各種の和名・異名はページの一番下にまとめた)

日照

戸外の直射日光下。

水やり

土の表面が乾けば与える(乾き気味に管理)。

肥料

3~5月と、9~10月に、固形肥料の置き肥。

植え替え

3月上旬~4月上旬か、9月下旬~10月下旬(春のほうがよい)。

【補足】2~3年に一度行う。

整姿

草丈が高い種類は6~7月頃に一度刈り込み、伸びを抑える。

繁殖

【挿し芽】4月下旬~7月上旬か、9月。

【株分け】植え替えと同時期。

【タネまき】3月下旬~5月中旬か、9月中旬~10月下旬。

耐暑性

強い。

耐寒性

やや弱く(-5℃)、寒地では室内が無難。

解説

  1. ビデンス属の仲間は数多いが、従来は、ウインターコスモスやフェルリフォリア(オーレア)など、ごく僅かな種類しか見かけなかった。しかし近年は育種が進み、花色や草姿の幅が広がりつつある。
  2. この仲間は大きく分けて、茎がまっすぐ立ち上がり、草丈の高い「立性」の種類と、短い茎が横に広がり、草丈が低めの「半這い性(半ほふく性)」の種類、さらに、茎がほふくして広がり、こんもりと低く茂る「這い性(ほふく性)」の種類がある。這い性の種類は吊り鉢仕立てにも向く。
  3. 立性の種類で最も一般的なのが、秋~冬に開花するウインターコスモスである。生育が早く、丈夫で育てやすい。花色は、黄色~クリーム色のほか、黄色地に白の覆輪が入るものや、白地で花の中心部だけが黄色いものなどがある。花の少ない季節に咲くためか、人気がある。「イエロー・キューピッド」という品種が特に人気。
  4. 濃桃色の花を咲かせる「ピンク・ハート」は、半這い性の種類である。
  5. 這い性の種類は、初夏~秋まで開花するフェルリフォリア(オーレア)が代表的。こちらは黄花の品種しかない。
  6. この仲間のタネには、数本のトゲがあり、しばしば衣服や動物にくっ付く。そのためか、道端の雑草としてよく見かける。アメリカセンダングサやコセンダングサのように、日本各地に雑草化している種類もある。

注意点・病害虫

  1. アブラムシやハダニ、ワタムシの被害を受けることがある。ワタムシは地中にいるため発見しにくい。オルトランなどで駆除する。

余談

  1. 切り花の水あげは、良いほうである。
  2. 「センダングサ」の和名は、切れ込みの多い葉の形が、栴檀の木の葉を思わせるために付いた。
  3. この仲間は、ごく一部の種類(ここで取り上げたウインターコスモス等)を除き、概して、花の観賞価値が低い傾向がある。

各種の和名・異名

  1. ヤナギタウコギ/柳田五加木(セルヌア)
  2. タウコギ/田五加木(トリパルティタ)
  3. ホソバセンダングサ/ホソバノセンダングサ/細葉栴檀草(いずれもパルビフローラ)
  4. センダングサ/栴檀草(ビテルナタ)
  5. コバセンダングサ/コバノセンダングサ/小葉栴檀草(いずれもビピンナタ)
  6. アイノコセンダングサ(ピロサ変種インターメディア)
  7. コセンダングサ/小栴檀草(ピロサ変種ピロサ)
  8. コシロセンダングサ/コシロノセンダングサ/小白栴檀草(いずれもピロサ変種ミノール)
  9. オオバナセンダングサ/大花栴檀草/アワユキセンダングサ/淡雪栴檀草/泡雪栴檀草/シロセンダングサ/シロノセンダングサ/白栴檀草(いずれもピロサ変種ラディアタ)
  10. ハイアワユキセンダングサ/這淡雪栴檀草/這泡雪栴檀草/ハイシロセンダングサ/ハイシロノセンダングサ/這白栴檀草(いずれもピロサ品種デクンベンス)
  11. オーレア(誤った名)/キンバイタウコギ/金梅田五加木/イエローサンシャイン(いずれもフェルリフォリア)
  12. アメリカセンダングサ/セイタカタウコギ/背高田五加木(いずれもフロンドサ)
  13. ウインターコスモス/キクザキセンダングサ/菊咲栴檀草(いずれもラエビス)
  14. エゾノタウコギ/蝦夷田五加木(ラディアタ変種ピンナティフィダ)

(※データ:大阪市基準)