いろんな植物の育て方や知識をご紹介。

素人園芸解説 -私はこう育てる-

花月

イメージ

原産地

南アフリカのナタール~ケープ地方南部

ベンケイソウ科

高さ

20~200cm

花期

12~4月

形態

常緑半低木

生育型

夏型

別名等

クラッスラ・オバタ(学名)/クラッスラ・ポーチュラセア(異名)/花月/成金草/カネノナルキ/金の成る木/フチベニベンケイ/縁紅弁慶


紫の円盤(アルボレッセンス)
ポーチュラセア変種モンストロサ(異名)/ゴーラム/宇宙の木/ゴーレム(いずれもオバタ「ゴーラム」)
三日月殿(「落日の雁」)
華花月/桜紅花月/満天の星/早咲き花月/新金の成る木(いずれも「新花月」)

日照

4月上旬~11月中旬の生育期は、西日を避けた戸外の直射日光下(7月中旬~9月上旬は30~50%遮光したほうがよい)。
越冬中は、室内の日当たり(暖地なら戸外で霜除け)。

【補足】耐陰性があるが、日光に当てないと花が咲かないうえ、葉色も悪くなる。

水やり

生育期は、土の表面が乾いて2~3日後に与える(多肉植物なので、乾き気味に管理)。夏越し中は、二週間に一度とし、越冬中は、月に一度か、断水する。

【補足】花が咲きにくい時は、花芽分化期(8~9月頃)に、水やりを控えめにするか、いっそ断水する。

肥料

4月と、9月に、少量の固形肥料を置き肥。

【補足】9月は、窒素(N)を含まない肥料を施す。

植え替え

3月下旬~5月上旬か、9月中旬~10月上旬(春のほうがよい)。

【補足】1~2年に一度行う。植え替え後、数日経ってから水やりを再開する。

整姿

伸び過ぎれば、生育期に適宜切り戻せるが、なるべく4~5月に済ませる。

繁殖

【挿し木・葉挿し】4月中旬~7月上旬か、9月上旬~10月中旬(挿し穂は1~2日置き、切り口が乾いてから挿す)。

耐暑性

とても強い。

耐寒性

最低3℃を保つが、5℃あるほうがよい。

【補足】高温にあわせない。

解説

  1. ベンケイソウ科クラッスラ属の植物のうち、原種のポーチュラケア(オバタ)、アルゲンテア、アルボレッセンス、オブリクアや、その変種・園芸品種を、俗に「花月」「金のなる木」と総称する。
  2. この仲間は、意外と種類が多く、普通の「花月」の他に、斑入り葉の「花月錦」「落日の雁」、葉が黄葉する「黄金花月」、葉の赤みが強い「姫紅花月」、葉の青みが強い「ブルーバード」、葉が棒状の「ゴーラム」などがある。
  3. 生育期によく日光に当たった株は、秋になると葉の縁が紅葉する。中でも「姫紅花月」は、葉の縁から深紅に染まり、とても美しい。また、「黄金花月」は、名前の通り葉が黄金色になり、葉縁がわずかに赤く染まる。
  4. たまに、枝変わりが出ることがあり、ある枝の葉だけに斑が入ったりする。奇妙な葉を持つ「ゴーラム」も、そのような枝変わりから生まれたらしい。

注意点・病害虫

  1. 種類によって開花年齢が違う。「桜花月」「新花月」「華花月」と呼ばれる種類は、株が小さいうちからよく咲くが、普通の「花月」は、主幹の直径が3~4cm以上に育たないと開花しない。それ以外の種類はそもそも開花しにくいので、葉を観賞するものと割り切ったほうがよい。「ゴーラム」は特に咲きにくい。
  2. 病虫害は少ない。たとえ根にコガネムシが付いても、そう簡単には枯れない、強健な植物である。

(※データ:大阪市基準)