いろんな植物の育て方や知識をご紹介。

素人園芸解説 -私はこう育てる-

キャベツ

イメージ

原産地

ヨーロッパ西部・地中海沿岸

アブラナ科

高さ

30~100cm

花期

4~5月

形態

一年草

収穫期

11~5月

別名等

ブラッシカ・オレラセア変種カピタタ(学名)/カンラン/甘藍/捲心菜/タマナ/キャベッジ

日照

8月中旬~5月上旬の生育期は、戸外の直射日光下(酷暑期は西日を避ける)。

水やり

生育期は、土の表面が乾けば与える(水切れは厳禁)。

肥料

秋の元肥の他、本葉10枚の頃と、結球し始めた頃に、固形肥料の置き肥。

【補足】結球初期から肥料を旺盛に吸収するので、切らさない。

植え付け

【夏まき種】8月上旬~9月上旬、株間40~50cm。

【秋まき種】9月下旬~11月上旬、株間40~50cm。

整姿

枯れた下葉をまめに摘み取り、清潔を心がける。

繁殖

【タネまき】品種によってタネまき適期が違うので、時期にあったものを選ぶ。寒地では4~5月にもまける。

春まき種…3月下旬~4月上旬。

夏まき種…7月下旬~8月中旬。

秋まき種…9月。

耐暑性

弱い。

耐寒性

強いが、防寒しないと傷む。

【補足】結球時は、耐寒性がさらに弱くなっている。

解説

  1. 誰もが知る、なじみ深い葉菜である。ビタミンに似た栄養素「キャベジン(ビタミンU)」は、キャベツから発見されたため、この名前が付いた。
  2. 葉が巻き込み、球状になる品種が多いが、一部、結球しない品種もある。なお、結球が始まる目安は、本葉が20枚を超える頃。
  3. きわめて品種が多く、それぞれタネまき適期が異なる。一般的なのは、夏まき秋~冬どりの品種と、秋まき春どりの品種である。寒地では、4~5月にまき、8月頃に収穫することもできる。
  4. 主な品種は、「アーリーボール」「金系201」「グリーンボール」「秋徳」「湖月」「中早生2号」など。「セッター」は楕円形、「みさき」は円錐形に結球する。「ルビーボール」は、赤キャベツの代表種。
  5. 鉢やプランターなどで作るコンテナ栽培には、「甘乙女」「このみ姫」「爽月2号」「みさき」「ミニキャベ」「ミニックス40」など、小型品種を選ぶと作りやすい。
  6. 青汁野菜として有名なケールは、キャベツの仲間で、同様に育てることができる。結球はしないので、下葉からかき取り収穫する。暑さに弱い。

注意点・病害虫

  1. 大型の野菜なので、地植えで育てるのが一般的。大型の鉢やプランターでも作れるが、結球部分が小さくなる。
  2. やや粘土質で重めの土を好む。
  3. アブラナ科植物なので、連作すると、根こぶ病にかかったり、萎黄病が発生したりする。また、雨が多いと黒腐病が、傷を付けると軟腐病が出る。根朽病(ねくちびょう)は、種子伝染するので、タネや苗を、オーソサイド、サンボルドー、ジマンダイセン、ダイファー、ビスダイセンなどで消毒しておく。
  4. アブラナ科植物共通の害虫であるアオムシやヨトウムシ、コナガ、コナジラミ、アブラムシ、キスジノミハムシなどに注意。その他、ナメクジが、結球した葉の中に入り込むことがある。

収穫・利用

  1. 結球したら、手で押さえてみて、固くしまっていれば収穫できる。収穫適期を過ぎると、球が割れてしまい(「裂球」という)、品質が悪くなる。

(※データ:大阪市基準)