インゲンマメ
イメージ
原産地
中央アメリカ・メキシコ南部
科
マメ科
高さ
【つるあり種】1.5~2m
【つるなし種】30~50cm
花期
6~9月
形態
春まき一年草
収穫期
6~9月
別名等
ファセオルス・ブルガリス(学名)/隠元/インゲンマメ/隠元豆/サンドマメ/三度豆/菜豆/ゴガツササゲ/グリーンビーン/スナップビーン/キドニービーン
ベニバナインゲン/紅花隠元/ランナービーン/スカーレットランナービーン/ムルチフローラビーン(いずれもコクシネウス)
つるなしインゲン(ブルガリス変種フミリス)
日照
4月中旬~9月中旬の生育期は、戸外の直射日光下(酷暑期は西日を避ける)。
水やり
生育期は、土の表面が乾けば与える(水切れは厳禁)。
【補足】病気のもとなので、雨に当てない。
肥料
春の元肥の他、6~7月に、固形肥料の置き肥(つるなし種は元肥のみ)。
【補足】マメ科植物なので、窒素(N)は控える。多肥にすると「つるぼけ」を起こし、収穫量が減る。
植え付け
【つるあり種】4月中旬~5月中旬、株間25~40cm。
【つるなし種】4月中旬~7月上旬、株間15~30cm。
【補足】いずれも移植を嫌うので、根を傷めない。
整姿
タネまきで作った苗は、2本を一組として育てる。地温を上げるため、株元をマルチングする。つるあり種は、つるがよく伸びるので、支柱を立てて誘引するが、つるなし種も支柱がないと倒れる。
繁殖
【タネまき】4月中旬~5月中旬(つるなし種は、7月上旬までタネまきできる)。
耐暑性
やや弱い。
耐寒性
弱い。
解説
- インゲンマメの名は、江戸時代に、このマメを日本にもたらした隠元禅師にちなむ。サンドマメの名は、「三度収穫できる=収穫期間が長い」ことから来ている。実際、結構な量を収穫できて楽しい。
- つるが長く伸びる「つるあり種」と、つるが伸びない矮性の「つるなし種」がある。主な品種は、つるあり種なら「ケンタッキーワンダー」「モロッコ」、つるなし種なら「アーロン」「江戸川つるなし」「さつきみどり」「テンダーグリーン」など。
- サヤの形は、断面が円形の「丸サヤ」から、平たい「平サヤ」まである。マメの色は、白や黒、黄色などいろいろ。中には、愛媛の「錦インゲン」のように、クリーム色に紅色のまだら模様という、派手な品種もある。
- 北海道~中部地方の高冷地だけで栽培される「紅花インゲン」は、名前の通り紅花種である。マメも濃紅色。他のインゲンと違って若採りは行わず、サヤが褐色になり、マメが完熟してから収穫するらしい。白花を咲かせる変種があり、「白花インゲン」と呼ばれる。
注意点・病害虫
- つるなし種は早生種で、約1ヵ月で収穫が終わってしまう。数回に分けてタネまきし、収穫期間を延ばすとよい。ただし、連作は不可。
- 7~8号鉢に一株、65cmプランターなら二~三株が目安。
- 暑さに弱く、気温が高くなるほど、サヤが少なくなる傾向がある。
- うどんこ病や褐斑病など、葉が枯れる病気にかかりやすい。害虫は、定番のアブラムシやミナミキイロアザミウマ、ハダニなどが発生する。フキノメイガは、サヤの中に侵入してマメを食い荒らす、タチの悪い害虫。
収穫・利用
- いずれも、サヤがふくらんできたら収穫適期。サヤの生長が早いので、遅れないようにする。
- マメを生食したり、十分に火が通ってないマメを食べると、食中毒の原因になる。しっかり加熱すれば大丈夫。
(※データ:大阪市基準)