キュウリ
イメージ
原産地
インド北西部~ヒマラヤ
科
ウリ科
高さ
2~5m(つる性)
花期
6~8月
形態
春まき一年草
収穫期
6~9月
別名等
ククミス・サティブス(学名)/胡瓜/キウリ/黄瓜/キューカンバー
日照
5月上旬~9月中旬の生育期は、戸外の直射日光下。
【補足】日照不足は、病気や変形果の原因となる。
水やり
生育期は、土の表面が乾けば与える(根が浅いので、水切れは厳禁)。
肥料
生育期に、固形肥料の置き肥。
【補足】肥料切れも、病気や変形果の原因となる。
植え付け
4月下旬~6月上旬、株間40~60cm。
【補足】移植を嫌うので、根鉢を崩さない。
整姿
つるがよく伸びるので、1m以上の長い支柱を立てて誘引する。株元をマルチングし、乾燥から守る。
【普通種の仕立て方】親づるの基部から5~6節目までに発生した子づるは全て摘み取り、6~7節目より上から伸びた子づるだけを伸ばさせる。
子づるが伸びたら、3~4節残して摘芯し、その後に出る孫づるも、同様に摘芯する。(つるを一回で全部摘芯するのではなく、伸びたつるから順番に、日を改めながら摘芯する。)
親づるが支柱の先端まで伸びたら摘芯する。
【地這い種の仕立て方】地面をマルチングし、その上につるを這わせるが、親づる・子づるともに、7~8節に伸びたら摘芯する。(つるの本数は、全体で5~6本程度に制限する。)
繁殖
【タネまき】4月上旬~5月上旬。(一晩水に浸けてからまく。低温期は加温する。)
耐暑性
やや弱い。
耐寒性
とても弱い(最低15℃)。
解説
- 現在、一般に流通しているのは、果実の表面に白い粉(ブルーム)を吹かないブルームレスキュウリが主である。カボチャに接ぎ木すると、ブルームレスになるらしい。
- 収穫時期によって、春キュウリと夏キュウリに分けられるが、主に夏キュウリが栽培される。
- 誰もが知る野菜だけに、品種が大変多く、「青長地這」「さつきみどり」「鈴成四葉」「南極1号」「南進」などがある。支柱を立てて誘引する系統が一般的だが、つるを地面を這わせる「地這いキュウリ」もある。
- 昔ながらの、イボとシワが多い、細長いキュウリが好みなら、「四葉(スウヨウ)」系の品種を育てたい。見かけはよくないが、食味は優れる。
- 浪速野菜の「毛馬キュウリ」、加賀野菜の「加賀太キュウリ」なども、キュウリの地方品種の一つである。
- 温州ミカンなどと同様、単為結果の性質を持ち、タネができなくても果実がなる。
注意点・病害虫
- 鉢植えなら10号鉢に一株、65cmプランターなら二株とする。かなり吸水力が強く、小さなコンテナだと水切れの危険性が高い。
- 球形果、くくれ果(糸でくくったようにくびれた果実)、くびれ果、尻細り果(先細り果、へぼ果ともいう)、尻太り果、曲がり果などの奇形果は、高温や乾燥、成り疲れ(すでに果実をたくさん成らせたことによる、株の疲労)などによって引き起こされる。
- 病虫害が多く、無農薬栽培が難しい。最も恐ろしいつる割病は、連作したり、用土が不潔だと多発する。炭疽病や斑点細菌病、べと病は、湿度が高いほど発生しやすく、うどんこ病は、空気の乾燥時に多い。なお、これらの病気は、接ぎ木苗(カボチャ台)ではあまり発生しない。
- ウイルス病を媒介するアブラムシは、早期に駆除する。アザミウマやハダニ、ネコブセンチュウにも注意する。
収穫・利用
- 開花後、一週間程度で長さ20cm前後となり、収穫適期を迎える。果実が緑色(白い種類もある)のため、葉に紛れて気付かないことがあるので注意。収穫が遅れると、親株の生長が悪くなり、その後の収穫にひびく。
(※データ:大阪市基準)