葉ネギ
イメージ
原産地
中国西部・シベリア
科
ネギ科(またはユリ科)
高さ
30~60cm
花期
4~6月
形態
多年草
収穫期
7~3月
別名等
アリウム・フィスツロスム(学名)/葱/キ/ヒトモジ/ウェルシュオニオン/ジャパニーズリーキ
日照
戸外の直射日光下。
水やり
土の表面が乾けば与える(乾き気味に管理)。
【補足】過湿になると根腐れしやすく、ネダニの被害も受けやすい。
肥料
3~4月、6~7月、9~10月に、固形肥料の置き肥、または7~10日に一度の液肥。
【補足】葉を刈り取り収穫したら、直後に液肥(お礼肥)を施す。根が浅いため、根元ギリギリに置肥したり、濃い液肥を施したりしない。
植え付け
3月上旬~6月上旬か、8月中旬~11月上旬、株間10~15cm。
整姿
幼苗は、植え付け直前に一度陰干しし、根を乾燥させておく(干しネギ)。花が咲くと葉が硬くなり、味も落ちるので、早めに摘み取る。
繁殖
【株分け】植え替えと同時期。
【タネまき】3月下旬~5月下旬か、9月中旬~10月下旬。
耐暑性
とても強い。
耐寒性
強い(-10~-15℃)。
解説
- ネギには、鍋物でおなじみの「根深ネギ(長ネギ)」と、汁物の実などに使う「葉ネギ(青ネギ)」があり、ここで取り上げているのは後者である。根深ネギは大型種のうえ、株元を軟白するため何度も土寄せしなければならず、畑がないと栽培しにくい。(ただし、「袋栽培」なら可能。)
- 葉ネギの代表的な品種は、「九条」系である。タネや苗から育てるが、スーパーなどで買ってきたネギの、根の部分を切って植え付けてもよい。
- 大きく分けて、葉が細く緑色が淡い「細ネギ(浅黄種)」系と、葉が太く濃緑色をした「太ネギ(黒種)」系がある。前者は汁物や薬味に適し、後者は根深ネギと同様に、鍋物に使うこともできる。
- 初夏に花茎が立ち、花(ネギ坊主)が咲く。形は面白いが、特に美しいわけではなく、葉の品質が悪くなるため、早めに摘み取る。なお、「坊主知らず」という、花の咲かない特殊な品種もある。
注意点・病害虫
- かなり酸性土を嫌うため、石灰を散布してから植え付ける。
- 市販の幼苗(干しネギ)を買ったら、一度陰干ししてから植え付ける。理由は、ネダニ予防のため。ネダニはネギ類の大敵だが、乾燥に弱いという弱点がある。ネダニがつくと根が全てなくなり、苗は枯れてしまう。水分を好むため、土を過湿にすると発生しやすい。
- アブラムシが媒介するウイルス病にかかると、葉に淡い縞模様が入り、生育が悪くなる。他に、さび病やべと病にもかかる。また、秋に根元が腐り、小さな黒い菌核を多数生じるのは、小菌核腐敗病である。ボトリチス属菌による病気なので、スミレックスやロブラールなどが効く。
- 害虫は、ハモグリバエやネギコガなどの食害が目立つ。これらは葉の中にいるため薬をかけにくく、防除が難しい。また、ネギアザミウマの被害も受ける。
- よく知られているように、犬猫にとっては危険な有毒植物である。特に猫に有害なので、絶対に与えてはいけない。
収穫・利用
- 収穫の際は、地上部を5cmほど残して刈り取る。追肥を施せば、すぐに新しい葉が伸び、また収穫できるようになる。(総収穫回数は、年に3回程度とする。)一度植え付ければ、2~3年ほど収穫を続けられる。
(※データ:大阪市基準)