いろんな植物の育て方や知識をご紹介。

素人園芸解説 -私はこう育てる-

ニガウリ

イメージ

原産地

インド東部~熱帯アジア

ウリ科

高さ

2~6m(つる性)

花期

7~10月

形態

春まき一年草

収穫期

7~11月

別名等

モモルディカ・カランティア(学名)/苦瓜/レイシ/茘枝/ツルレイシ/蔓茘枝/ゴーヤ/ゴーラ/ゴーヤー/カレラ/ビターゴード/バルサムペアー/ビターキューカンバー

日照

5月上旬~11月上旬の生育期は、戸外の直射日光下。

【補足】きわめて日光を好み、日照不足ではよい果実ができない。

水やり

生育期は、土の表面が乾けば与える(水切れは厳禁)。

肥料

春の元肥の他、一番果着果後(一番最初の果実が付いてから)~10月中旬に、固形肥料の置き肥。

植え付け

5月上旬~6月中旬、株間40~50cm。

【補足】移植を嫌うので、根鉢を崩さない。

整姿

乾燥防止のため、株元をマルチングする。


【仕立て方】親づるは、本葉5~7枚の時に摘芯し、子づるを出させる。子づるの数は、3~5本に制限し、重ならないように誘引する。孫づるは放任する。

繁殖

【タネまき】4月上旬~5月上旬。(一晩水に浸けてからまく。低温期は加温する。)

耐暑性

とても強い。

耐寒性

とても弱い(最低8~15℃)。

解説

  1. 標準和名は「ツルレイシ」。「ゴーヤ」は沖縄での方言。宮崎では「ニガゴリ」、鹿児島では「ニガゴイ」とも呼ぶらしい。夏野菜としては、カボチャと同じくらい丈夫で育てやすい。
  2. 果実の表面が緑色の系統と、白っぽい系統がある。後者のほうが苦みが強い。また、果実の長さによって、長果(40cmくらい)・中長果(30cmくらい)・短太果(25cm以下)の三系統に分かれる。
  3. つるは細く、弱々しい印象を受けるが、実際はきわめて生育旺盛。ヘチマのように棚仕立てにし、日よけに使うのもよい。

注意点・病害虫

  1. 熱帯に広く分布する多年草だが、耐寒性が無く(8℃以上)、日本では一年草として栽培される。反面、耐暑性はきわめて強く、日本の蒸し暑い夏もそれほど苦にしない。
  2. 鉢植えなら、10号鉢に一株とする。65cmプランターなら二株が目安。
  3. 一度作ると、こぼれダネで翌年以降も生えてくることがある。
  4. 病虫害はほとんどない。たまにアブラムシが付く程度。

収穫・利用

  1. 開花後15~20日が経ち、10~20cm(長果種は30cm)程度に育った未熟果を収穫する。刻んでさっと茹で、醤油をかけたり、油炒め、卵とじなどに。沖縄産は苦み控えめで食べやすい。食べきれない分は冷凍保存で。
  2. ビタミンC、カロテン、食物繊維などを多く含み、健康野菜として定着している。苦み成分モモルデシンには、健胃作用がある。
  3. 果実が完熟すると表面が黄色くなり、割れて、中から、赤いゼリー状物質に包まれたタネを出す。このゼリーは、食べると甘い。なお、完熟した果肉とタネは弱い毒性を持つので、食用にしない。

(※データ:大阪市基準)