ニラ
イメージ

原産地
中国西部・東南アジア・インド・パキスタン
科
ヒガンバナ科(またはネギ科・ユリ科)
高さ
30~60cm
花期
8~9月
形態
多年草
収穫期
4~10月
別名等
アリウム・ツベロスム(学名)/韮/韮菜/ミラ/カミラ/コミラ/フタモジ/ガーリックチャイブ/チャイニーズチャイブ
日照
戸外の直射日光下。
【補足】耐陰性があり、少しの日陰なら耐える。
水やり
土の表面が乾けば与える。
肥料
3~7月と、9~10月に、固形肥料の置き肥。
【補足】葉を刈り取り収穫したら、直後に液肥(お礼肥)を施す。
植え付け
3月下旬~5月下旬か、9月上旬~11月上旬、株間13~25cm。
【補足】3年に一度植え替える。
整姿
花茎が伸びてきたら、早めに摘み取る。
繁殖
【株分け】植え替えと同時期(2~3芽ずつに分ける)。
【タネまき】3月上旬~5月上旬か、9月上旬~10月下旬(一晩水に浸けてからまく)。
耐暑性
とても強い。
耐寒性
わりと強い(-10℃)。
解説
- いたる所に雑草化することからわかるように、丈夫で育てやすい野菜である。主な品種は、「スーパーグリーンベルト」「ワイドグリーン」などがある。
- 鉢を逆さにかぶせるなどして日光を遮り、暗黒状態で栽培すると、軟白ニラ(黄ニラ)ができる。ただし、株が非常に弱るので、収穫後はしばらく養生させる。
- トウ立ちした花茎とつぼみを「花ニラ」と呼び、食用にする。普通のニラは、夏しかトウ立ちしないので、長期間トウ立ちする「テンダーポール」など、花ニラ専用の品種を選び、つぼみが開く前に収穫する。なお、花ニラ専用品種は、葉の品質がよくないので、花茎だけを収穫するものと割り切る。
- 花は白く、半球状に固まって咲き、なかなか美しい。しかし、葉の収穫のためには咲かせないほうがよい。
- 非常に根が強く、引っ張ってもなかなか抜けない。そのため、傾斜地などの土留めに利用される。
注意点・病害虫
- 3~4年をめどに、株分けやタネまきなどで株を更新すれば、長期間、よいニラを収穫し続けることができる>
- タネから育てた場合は、収穫は2年目からとする。
- 酸性の土を嫌うらしいが、あまり土質にこだわる植物ではない。
- 病虫害は少ないが、株腐細菌病が発生すると、外葉から腐ってくる。発病株を抜き取り処分し、Zボルドーやサンボルドーなどを予防散布する。収穫の際、切り口に土が付くと発生しやすいので注意。
- 白斑葉枯病にかかると、葉脈に沿って細長い白色の病斑ができ、ひどいと葉全体が白くなって枯れる。ストロビー、トップジンMなどを散布する。
- 高温期には、葉腐病が出やすい。下葉からどんどん枯れていく病気だが、枯死することはない模様。土の加湿を避けつつ、発病葉を取り除いて清潔にする。
- アブラムシはウイルスを媒介するので、必ず早期に駆除する。
- 犬猫にとっては危険な有毒植物である。
収穫・利用
- 葉を収穫するときは、根元を3~4cmくらい残して刈り取れば、年に2~3回の収穫が可能。
余談
- 夏植え球根植物の「ハナニラ(イフェイオン)」は、ニラに似た臭いがするためにこの名があるだけで、食用の花ニラとは全くの別種である。
(※データ:大阪市基準)