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素人園芸解説 -私はこう育てる-

エシャロット/ラッキョウ

イメージ

原産地

ヨーロッパ~アフリカ・中国

ヒガンバナ科(またはネギ科・ユリ科)

高さ

15~40cm

花期

【エシャロット】5~6月

【ラッキョウ】10~11月

形態

秋植え球根

収穫期

【葉】12~4月、【鱗茎】4~7月

別名等

【エシャロット】アリウム・オスカニニー(学名)/シャロット


【ラッキョウ】アリウム・シネンセ(学名)/辣韮/オオニラ/サトニラ/オオミラ/ナメミラ/スカリオン

日照

9月上旬~6月下旬の生育期は、戸外の直射日光下(越冬中は霜除けする)。
休眠期は、日光に当てなくてよい。

【補足】ラッキョウは耐陰性があり、少しの日陰なら耐える。

水やり

生育期は、土の表面が乾けば与える(乾き気味に管理)。休眠期は、断水する。

肥料

夏の元肥の他、10月と、3月に、固形肥料の置き肥。

【補足】葉を刈り取り収穫したら、直後に液肥を施す。

植え付け

【種球】8月下旬~9月下旬、深さ3~5cm、株間10~15cm(大球が欲しければ、20~25cm間隔)。

【補足】2~3球を一組として植える(大球が欲しければ、1球ずつ)。

整姿

追肥のたびに株元に土寄せしないと根元が緑色になり、品質が悪くなる。

繁殖

【分球】植え付け時。

耐暑性

強い。

耐寒性

【エシャロット】わりと強いが、寒地では防寒する。

【ラッキョウ】強い。

解説

  1. 両種はよく似ているが、別種である。いずれも、淡紅紫色の花を固まって咲かせる。
  2. エシャロットは、ヨーロッパ~アフリカ原産で、英名は「シャロット」という。「エシャロット」はフランス語の名前。タマネギの変種とされ、鱗茎は薄茶色の皮に包まれる。タマネギとは異なり、分球して殖える。フランス料理によく使われる。
  3. ラッキョウは中国原産。漬物でおなじみ。きわめて丈夫で育てやすく、よく分球する。根張りがよく、傾斜地の土留めにもなる。鳥取砂丘周辺での生産が多い。主な品種には、「島ラッキョウ」「玉ラッキョウ」「八房」「らくだ」などがある。
  4. 日本で「エシャロット」として売られているのは、実際は、早採りしたラッキョウ(「エシャレット」という)であることが多いらしい。株元に土寄せして軟白栽培し、葉が枯れる前に抜き取って収穫したもので、生のまま食べられる。
  5. 本物のエシャロットは、タマネギに似た薄皮に覆われた状態で売られており、鱗茎の大きさもチューリップの球根並みかそれ以上ある。上記のラッキョウ(エシャレット)は薄皮がなく、鱗茎が小さいので、見分けはつくと思われる。

注意点・病害虫

  1. やや砂質の、水はけの良い土で良品がとれる。
  2. 連作も可能だが、萎凋病、乾腐病などの病気が出やすくなる。
  3. アブラムシはウイルスを媒介するので、必ず早期に駆除する。ただし、市販品はたいてい、最初からウイルスに罹病している。また、ネギコガの幼虫が葉の内部に入り込み、鱗茎まで食い荒らすことがある。ネギコガは、貯蔵中の種球まで加害するので、たちが悪い。

収穫・利用

  1. いずれも、普通は鱗茎だけを食用にするが、花や葉を、葉ネギのように刈り取って利用することも可能。
  2. 「花ラッキョウ(福井在来)」は、主に福井県で作られる、小球のラッキョウを指す。(※品種名ではなく、ブランド名らしい。)植え付け後、2~3年間植え替えず、じっくりと栽培した後に収穫する。鱗茎が小さいほど良品とされる。

(※データ:大阪市基準)