ヤーコン
イメージ
原産地
南アメリカのアンデス山地
科
キク科
高さ
100~200cm
花期
8~10月
形態
春植え球根
収穫期
11~12月
別名等
スマランサス・ソンキフォリウス(学名)/ポリムニア・ソンキフォリア(異名)/アンデスポテト/ヤーコンストロベリー
日照
4月下旬~11月下旬の生育期は、戸外の直射日光下(酷暑期は30~50%遮光したほうがよい)。
休眠期は、日光に当てなくてよい。
水やり
生育期は、土の表面が乾けば与える。休眠期は、断水する。
【補足】水切れにも弱いが、過湿になると簡単に腐る。雨に当てないほうがよい。
肥料
春の元肥の他、6~9月に、固形肥料の置き肥。
【補足】7月下旬以降は、窒素(N)を含まない肥料に切り替える。
植え付け
【種イモ】3月下旬~4月下旬、深さ5~10cm(暖かい場所で、湿らせた清潔な土に仮植えし、芽出ししてから植えると安全)。
【苗】4月下旬~5月下旬。
【補足】いずれも、株間50~80cm。地温が低いと、イモが腐りやすいので注意。
整姿
株元をマルチングし、乾燥と地温の変動から守る。草丈が高いので支柱を立てる(地下のイモに突き刺さないよう注意)。花が咲いたら、花茎を基部から切り取る。
繁殖
【分球】植え付け時(古い茎の基部にある芽を残しながら、刃物で切り分ける)。
【挿し芽】5~6月。
耐暑性
弱い。
耐寒性
最低5℃を保つとよい。
解説
- 近年、健康食品として有名になってきた。育て方や性質は、ダリアの大輪種に準じる。
- いくつか品種があるが、特に「サラダオトメ」が知られる。が、普通は品種を区別せず、単に「ヤーコン」として売られることが多い。
注意点・病害虫
- アンデス山地原産の植物だけに、夏に冷涼な気候を好む。寒地では栽培容易だが、暖地では、夏の高温多湿が問題となるので、水はけのよい砂質の土を用い、雨に当てない。酷暑期は朝のみ日光に当て、株元をマルチングするなどして、乾燥と地温の上昇を防ぐ。
- 市販の食用のイモは芽が無く、植えても発芽しない。芽が付いているのは、塊根のかたまりの中心にある、ゴツゴツした赤い部分である。
- ダリアと同様、イモを乾燥貯蔵すると干からびるので注意する。イモを貯蔵したい場合は、乾いたバーミキュライトなどに埋めておく。
- イモを分球する際は、芽のないイモができないよう、2~3芽ずつ残し、上手に切り分ける。
- 植え付け前に、土に石灰を散布しておく。連作は不可。
- かなり大型の植物なので、地植えが理想だが、コンテナで育てるなら、10号以上の鉢を用意し、一株植え付ける。地温の上昇を防ぐため、鉢壁に日光を当てないよう注意。
- アブラムシ、コナジラミ、ヨトウムシなどが付きやすい。高温期に被害にあうと、そのまま枯れることもある。
収穫・利用
- イモ(塊根)を食用にするほか、葉をヤーコン茶に利用する。
- イモは淡褐色で、最初はみずみずしいが、次第に乾燥し、表面がひび割れてくる。収穫が遅れると、土中でもイモに亀裂が入る。なお、ひび割れている状態のほうが、フラクトオリゴ糖の含有量が多くなっている。
- 生で食べると、甘みと歯ごたえがあるため、「畑のナシ」ととも呼ばれる。もちろん、煮ても炒めてもよい。和え物にも。
(※データ:大阪市基準)