アスコセントラム
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原産地
台湾・中国南部・東南アジア・フィリピン・ジャワ島・ヒマラヤ
科
ラン科
高さ
10~40cm
花期
3~8月(種類による)
形態
多年草、着生、単茎性
別名等
バンダ(属名)/アスコセントルム(旧属名)
オーランティアカム(オーランティアクム)
ミニアタム/ミニアツム(いずれもガライー)
カービフォリウム/カービフォリューム(いずれもクルビフォリウム)
日照
4月中旬~11月上旬の生育期は、戸外で0~20%遮光(7月中旬~9月上旬は50%遮光)。
越冬中は、室内の日当たり。
【補足】越冬中もよく日光に当てないと、花数が減る。
水やり
生育期は、用土の表面が乾けば与える。越冬中は、ごく控えめに。
【補足】葉の合わせ目に水をためない。
肥料
4月下旬~10月上旬に、10~14日に一度、1500~2000倍の液肥。
植え替え
4月中旬~5月下旬。
【補足】腐った根は取り、生きた根は切らない。
整姿
株が古くなると下葉が落ち、茎が伸び上がるので、植え替える。花が終わったら、花茎を根元から切る。
繁殖
【株分け】植え替えと同時期(あまり株分かれしない)。
耐暑性
強い。
耐寒性
最低10℃を保つ。
解説
- もともとバンダ属に近縁とされていたが、現在はバンダ属に完全に統合され、アスコセントラム属は消滅している。また、かつて、アスコセントラムの原種の一つとされていた、紅色花のヘンダーソニアヌムは、現在はダイアキア(ディアキア)属に移され、「ダイアキア(ディアキア)・ヘンダーソニアナ」という名前になった。
- バンダ属に統合されたとはいえ、従来からあるバンダの主要な種類よりも、やや耐寒性があり、株も小型で、扱いやすい。
- 主な原種に、濃紅色花のアンプラセウム(アンプラセア)、濃黄色花のオーランティアクム(オーランティアカ)、赤橙色花のクルビフォリウム(クルビフォリア)、淡紅色花のプミルム(プミラ)、橙色花のミニアツム(ミニアタ)がある。
- 近縁の洋蘭との属間交配種(人工属)が作出されており、ほぼ同様に育てられる。フウラン(ネオフィネティア)の血が入っているものは、特に低温に強い傾向がある。ちなみに、フウランも現在はバンダ属に統合され、ネオフィネティア属は消滅している。
注意点・病害虫
- この仲間は乾燥に強く、適度な風に当たるのを好むため、鉢植えにするよりも、ヘゴやコルクなどに着生させたほうが生育がよい。木枠バスケットに植え込んでもよく育つ。
属間交配種(人工属)
かつては多く存在したが、上記のように、フウランともどもバンダ属に統合された影響で、消滅した属が多い。
- アスコセンダ…アスコセントラム×バンダ (→バンダ属に移行)
- アスコノプシス…アスコセントラム×ファレノプシス (→バンダエノプシス属に移行)
- アスコフィネティア…アスコセントラム×ネオフィネティア (→バンダ属に移行)
- クリスティアラ…アスコセントラム×エリデス×バンダ (→エリドバンダ属に移行)
- ダーウィナラ…アスコセントラム×ネオフィネティア×バンダ×リンコスティリス (→バンダコスティリス属に移行)
- ナカモトアラ…アスコセントラム×ネオフィネティア×バンダ (→バンダ属に移行)
- バスコスティリス…アスコセントラム×バンダ×リンコスティリス (→バンダコスティリス属に移行)
- モカラ…アスコセントラム×アラクニス×バンダ (→アランダ属に移行)
- リンコセントラム…アスコセントラム×リンコスティリス (→バンダコスティリス属に移行)
(※データ:大阪市基準)