ブラサボラ/リンコレリア
イメージ
原産地
メキシコ~ブラジル・ジャマイカ・ボリビア・ペルー・アルゼンチン・グァテマラ・ホンジュラス・ベリーズ・西インド諸島
科
ラン科
高さ
20~40cm(種類による)
花期
1~5月(種類による)
形態
多年草、着生、複茎性
別名等
レディー・オブ・ザ・ナイト(ブラサボラ・ノドサ)
日照
4月中旬~10月下旬の生育期は、戸外で0~10%遮光(7月中旬~9月上旬は30~50%遮光)。
越冬中は、室内の日当たり。
【補足】日光不足になると、花が咲かない。
水やり
生育期は、用土の表面が乾けば与える。越冬中は、ごく控えめに。
肥料
4月中旬~10月中旬に、10~14日に一度、1500~2000倍の液肥、加えて、5~6月に、固形肥料の置き肥。
【補足】10月は、窒素(N)を含まない肥料を施す。生育期間中につぼみが出たら、花が終わるまで施肥を停止する。
植え替え
4月中旬~5月下旬。
【補足】2~3年に一度行う。腐った根は取り、生きた根は切らない。
整姿
バルブが広がって鉢が不安定になるようなら、支柱を立てる。葉のない古いバルブ(葉の下の膨らんだ部分)は、茶色くなったり、しなびていれば切り取る。
花が終わったら、花茎を根元から切る。
リンコレリアの場合、つぼみがシース(花芽を保護するサヤ)を突き破れなければ、シースの先端を少し切ってやる。
繁殖
【株分け・バルブ伏せ】植え替えと同時期。(バルブ伏せは、芽の付いた古いバルブを切り取って水ゴケで植え、芽を吹かせる方法。)
耐暑性
強い。
耐寒性
10℃でも耐えるが、最低13℃欲しい。
【補足】高温にしすぎない。
解説
- リンコレリアは、かつて、ブラサボラ属に含まれていたが、現在は分離され、別属として独立している。
- いずれもカトレアの近縁属で、カトレア系の交配親として多用される。カトレア系の名花の多くは、この二つのどちらか、あるいは両方の血を引く。
- この仲間は、花の唇弁が大きく目立つ。また、花が夜間に芳香を放つのも特徴。
- ブラサボラの代表種は、原種のノドサと、その園芸品種である。他に、アコーリス、ククラタ、コーダタ、チュベルクラータ、フラグランス、フラゲラリスなどがある。花色は白~クリーム色。
- リンコレリアは、グラウカとディグビアナ、二種類の原種のみが存在する。いずれも、ブラサボラとは異なり、葉の幅が広く、カトレアの葉によく似る。両種とも花色は黄緑色がかった白で、形が似るが、ディグビアナの花は、唇弁の縁に、レースのような細かい切れ込みが多数入る。グラウカの花は、唇弁の中心に赤い目の入るものと、無地のものがある。
- リンコレリアの花は、大きく美しいが、花数が少ない。ブラサボラの仲間は、花が小さいものの、一度にたくさんのバルブに咲き、賑やかになる種類が多い。
注意点・病害虫
- ブラサボラの仲間は、いずれも肉厚の細い葉を持つ。乱暴に扱うと、葉が折れることがある。種類によって、短い葉が直立するものと、長い葉が下垂するものに分かれる。下垂性の種類は、ヘゴ板などに着生させて吊り下げてもよい。
余談
- ブラサボラとリンコレリアが、カトレア系の交配親に多用される理由は、唇弁の大きさ・形を取り込むためらしい。特に、リンコレリア・ディグビアナの繊細なレース状の唇弁が好まれる。
(※データ:大阪市基準)