いろんな植物の育て方や知識をご紹介。

素人園芸解説 -私はこう育てる-

ドリティス

イメージ

原産地

ミャンマー・タイ・ラオス・マレー半島・スマトラ島・東南アジア

ラン科

高さ

5~60cm(種類による)

花期

10~4月

形態

多年草、着生、単茎性

別名等

ファレノプシス・プルケリマ(学名)/ドリチス

日照

4月下旬~10月中旬の生育期は、戸外で10~30%遮光(7月上旬~9月上旬は50%遮光)。
越冬中は、室内の日当たり。

水やり

生育期は、用土の表面が乾けば与える。越冬中は、ごく控えめに。

【補足】葉の合わせ目に水をためない。

肥料

5月上旬~10月中旬に、10~14日に一度、1500~2000倍の液肥、加えて、5~6月に、固形肥料の置き肥。

【補足】9月以降は、窒素(N)を含まない肥料を施す。

植え替え

4月下旬~5月下旬。

【補足】2年に一度行う。腐った根は取り、生きた根は切らない。

整姿

花茎が伸びてきたら、支柱を立てる(ファレノプシスと違い、花茎は直立する)。花が終わったら、花茎を根元から切る。

繁殖

【株分け】5~9月。
(株分かれしやすい個体と、しにくい個体があるらしい。花茎の途中から子株が出たら、根を傷つけないよう注意しながら茎の上下を切り、植え付ける。)

耐暑性

とても強いが、強光に注意。

耐寒性

10℃まで耐えるが、最低15℃を保つ。

解説

  1. ドリティス属は、現在はファレノプシス属に統合され、消滅している。かつては、原種のプルケリマ、ただ一種類だけが存在する、小さな属であった。
  2. 花色は白~桃~濃赤紫色まで、個体によって変化に富む。なお、花茎はまっすぐに立ち上がり、ファレノプシスのように斜めに伸びたり、曲がったりすることはない。
  3. 以前は、ファレノプシスとの交配で、属間交配種(人工属)のドリテノプシスが作られていた。ドリテノプシスの代表的な品種は、「キョウト」「シティー・ガール」「パープル・ジェム」など。現在は、いずれもファレノプシス属に属する。

注意点・病害虫

  1. ファレノプシスといえば葉焼けしやすい、弱光下で育てるランだが、この種類は少し異なり、強めの日光を好む。生育期間中、かすかに葉が黄ばむ程度の光に当てて育てる。
  2. とはいえ、葉焼けには十分注意する。葉の枚数が少ないため、少しの葉焼けでも大きなダメージとなりやすい。
  3. 葉の合わせ目に水がたまると、軟腐病が発生しやすい。定期的に銅剤などを散布して予防する。

(※データ:大阪市基準)